2月に開館した香川県立アリーナを舞台にしたプロジェクションマッピングが13日、始まりました。海の上から映像と音を楽しむ観賞クルーズも運航されました。
13日午後6時ごろ、香川県などで作る実行委員会が手配したクルーズ船に乗り込んだのは県内外の約200人。13日と14日で4便運航され、約9倍の応募から抽選で選ばれた合わせて800人が無料で乗船します。
船は、あなぶきアリーナ香川を正面から見られる沖合約100mのところに停泊。乗客はサンポートの夜景を背景に、約9分間の光と音のショーを楽しみました。
(記者リポート)
「近くからだと首を振らないと見えないメインアリーナとサブアリーナの映像を海の上からだと同時に見ることができます」
(乗船した香川県民は―)
「クラゲが映ってるところとか、かがり手まりを使ってるところがすごいなと思いました」
「龍とかが出てくるところがかっこいいと思った。(抽選に)当たらんかった人が見る場所より船から見たほうがきれいやと思った」
「なかなか経験できることではないのですごく貴重な経験でした」
「すごい楽しみが増えましたよね。香川県民としてもうれしい」
アリーナ北側の観覧場所にも大勢の人たちが訪れていました。
アリーナを生かして新たな「夜型観光」の目玉をつくろうと3日間限定で企画されたもので、キッチンカー10台も出店しています。
一方……。
(記者リポート)
「アリーナの屋根を見下ろすことができる高松シンボルタワーです。こちらから見ると少し光が漏れているのは分かるんですが映像を見ることはできません」
映像が投影されるのはアリーナの屋根の北側の面だけ。店舗などが多いJR高松駅側から見えないのはもったいない気もしますが……
(プロデュースした「一旗」/東山武明 社長)
「周囲がなるべく暗い環境の方が映像が良く映ると。街側は結構街の明かりがありますので、その明かりをかき消すためのプロジェクターの台数がさらに必要になるということで、コストがふくれ上がる」
そのコスト、香川県は2024年11月の補正予算で今回の3日間の事業費として8700万円を計上しました。
記者「3日間で8700万円かかってるんですがー」
県民「!!」
記者「どう思いますか?」
県民「そ、それはどこから……?」
記者「もちろん税金です」
県民「それだったら、(来てる)人数は全然ですよね。値段聞いてびっくりした」
(見に来た香川県民は―)
「これを観に、県外からいろいろな人が来てくれたらそれはそれでいいんじゃないかなと思いますけど」
「元をとれるんかなぁ……。街全体で言えばみんなが来てくれたら交通費とか飲食費とかそんなんが出たら潤うんじゃないかな、高松市がね」
(香川県交流推進課/佐々木公光子 政策主幹)
「本当に難しい形状に素晴らしい映像を流すっていうところでは、このぐらいの費用をかけないと中途半端にはできないなというふうに感じましたので。(Q.一方で、税金をかける事業ではあるので、効果の検証というのは不可欠かと思うんですが)来られるお客さまの数、あるいは外国のお客さまもいらっしゃるかと思いますので、その数を一応とってですね、経済効果、今回の効果というのをはかりたいと考えております」
香川県は1日の目標来場者数として3000人を掲げ、13日はその2倍、約6000人が訪れたと説明しています。
費用対効果の検証も必要ですが、香川県は2025年度もプロジェクションマッピングを行う方針を決め、当初予算案に3億2000万円を盛り込んでいます。
(香川県/池田豊人 知事)
「3月の結果も出ますしそれを踏まえた検証も行いながら。継続することも大事なので、今回、2025年度については、時期はまだこれからですけど、引き続いてやる」