IAEA(国際原子力機関)の査察官が核施設が被害を受けたイランから撤退したことが分かりました。イラン核開発の監視が一層、困難になる可能性が指摘されています。
IAEAは4日、査察官がイランから撤退したと明らかにしました。
ウォール・ストリート・ジャーナルは関係者の話として、イスラエルとの戦闘で閉鎖していたイランの空港が再開されたにもかかわらず、査察官は陸路で出国したと伝えています。
イランでは、アメリカやイスラエルが核施設を攻撃した際にIAEAが公式に非難しなかったことへの批判が強まっていて、陸路での出国も安全上の理由とみられています。
イランでは、核施設や科学者の保護など一定の条件が満たされるまではIAEAによる査察などを停止する法律が施行されたばかりです。
グロッシ事務局長は「監視・検証をできるだけ早く再開する方法を検討する」と強調しています。