香川県丸亀市の離島、本島(ほんじま)で、東京の学生たちが使われなくなった「海の家」を再活用する取り組みを行いました。学生たちが作った浜辺の憩いの場は、瀬戸内国際芸術祭の秋会期やそれ以降も楽しむことができます。
香川県の丸亀港、岡山県の児島観光港からそれぞれ船で約30分、人口約250人の本島。港から歩いて5分ほどの泊(とまり)海水浴場に訪れたのは、東京の文化学園大学でデザインなどを学ぶ学生7人と教員らです。地域課題を学ぶ授業の一環で2024年から海水浴場の「海の家」の再活用に取り組んでいて、2025年も5日間、本島に滞在しました。
泊海水浴場は、白い砂浜や瀬戸大橋を望むロケーションが人気で、かつては多くの海水浴客でにぎわっていましたが、人口減少などの影響で海の家は営業を中止し骨組みだけが残されていました。
そんな中で学生たちが目指したのは、海を眺めながら島内外の人が交流できる憩いの場にすること。島が好きな人たちが集う入り口になるよう、「のれん」をイメージした布を用いて鮮やかに彩ったり、腰掛けられるスペースを作ったりなど新たに手を加え、島の人にお披露目しました。2024年に制作したものと合わせて屋外で一般開放しています。
10月3日から始まる瀬戸内国際芸術祭の秋会期では、海水浴場の近くにも作品が展開される予定です。海を見ながらのんびり休憩したり、アートに触れて感じたことを思い起こしたりと、島の空気を感じながら自由に楽しめそうです。