岡山・香川の頑張る高校生を応援する「青春のキセキ」です。今回は、自転車競技で世界を目指す高校生を紹介します。
高校入学と同時に飛び込んだ「自転車競技」の世界。3年間で瞬く間に高校日本一に輝いた期待の自転車レーサーです。
(高松工芸/井関文月さん[3年])
「風を切って走る感覚とかスピード感は、やっぱりこの競技がいちばん速いと思うので。気持ちいい風を切って走るのが魅力だと思います」
迎えた高校卒業。大きな夢に向かって、「自転車」で世界を目指します。
競技を始めて約4カ月で全国4位に
3月2日。高松市の高松工芸高校で卒業式が行われました。卒業生のひとり、建築科の井関文月さんです。
(高松工芸/井関文月さん)
「特別な行事ではなくて、何気ない日々というか、一緒にお弁当食べた思い出とか、一緒に休み時間にお話ししたりとか、そういう時間がすごく思い出に残ってます」
そんな彼女、実は日本自転車競技連盟のジュニア強化指定選手に選ばれた、世界を目指すレーサーなんです。
井関さんが自転車競技を始めたのは高校1年生の4月。学生時代に自転車競技をしていた父・大輔さんの影響でした。
競技を始めて約4カ月でインターハイに出場し、全国4位に入ると……2025年5月には200mを走るタイムでジュニア日本新記録を更新。
そして2025年臨んだ最後のインターハイでは念願の初優勝を飾りました。
(高松工芸/井関文月さん)
「集大成という舞台で勝ち取れたっていうのがあったので。宇宙に飛んで行ってもいいくらい嬉しかったです」
きついトレーニングを乗り越えるための「お守り」
そんな井関さんは2026年1月、プロの競輪選手を目指し、日本競輪選手養成所の入所試験に合格。入所を目前にした今は、週に6日間、自宅などでトレーニングをしています。
この日行ったのは「10秒もがき」。短い時間でトップスピードを出す力を鍛えるトレーニングです。
ペダルの重さを調節したトレーニングマシンで負荷を掛け、10秒間全力でダッシュ。5~10分のインターバルを挟みながら、1回のトレーニングで10本ほど行います。
(高松工芸/井関文月さん)
「(トレーニング中は)さっきのダッシュが自分の中でどうだったかなとか意識するポイントがたくさんあるので、それができたかどうか考えたりとか。気持ちを保つために過去のノートとかがあるのでそれを見返したりとかですかね、まじめすぎますかね?」
日々の練習の振り返りや気持ちを高める言葉を書いたノート。きついトレーニングを乗り越えるための井関選手の「お守り」です。
(高松工芸/井関文月さん)
「(きょうは)『たくさん意識することがあるが、少しずつ意識していって全てできるように少しずつ頑張るぞ』みたいな(ことを書いた)。きょうできなかったことをあしたの自分ができるように応援の言葉を自分の中で書きました」
長距離のロード練習は「全力」で
(高松工芸/井関文月さん)
「(Q.きょうはどんな練習をするんですか?)きょうはロード練習です」
公道に出て街の中や自然の道を駆け抜けるロード練習では、スピードを落とさずに長い距離を走れるよう心がけています。
この日は練習コースの中でも井関さんが特にお気に入りの約40kmのコースを走りました。
(高松工芸/井関文月さん)
「木とかに囲まれてるんですけど途中までは。この道に来るとバッと開けるのですごく走りがいがあるというか。(Q.どんなことを考えながら走っている?)とにかくいちばんはスピードを落とさないように全力で。全力で走るってことを考えてるんですけど、こういう景色を見るために走ってるようなものなので『きょうはどんな景色が見られるかな』とか考えてます」
自転車競技を始めたきっかけは大好きなパン
長距離のロード練習を終えた井関さん。練習の帰りによく立ち寄る場所は、ベーカリーです。
小さい頃から家族とベーカリー巡りをしていた井関さん。いつの間にか自分も大のパン好きになっていました。
(高松工芸/井関文月さん)
「フランスパンと食パンが好きです。そのまま食べられるってところで好きです」
そんな井関さん、実は自転車競技を始めたきっかけも大好きなパンだったのだそう。
(高松工芸/井関文月さん)
「私の将来の夢がパン屋さんになることで、その夢をかなえるために私の能力を生かせて資金を集められる仕事っていったら競輪選手しかないかなっていうのを父に言ってもらって、人生設計してもらったのがきっかけです」
「夢」をかなえるため競輪選手の道を選んだ井関さん。この春から養成所に入り、プロの競輪選手になるためのトレーニングが始まります。新たな環境の中で目指すのは。
(高松工芸/井関文月さん)
「オリンピック金メダルを目指して、グランプリ優勝を目指して……最強の競輪選手になることです」