香川県立石田高校の自転車競技部の元生徒が顧問からパワーハラスメントを受けたと県を訴えています。発端となった練習中の事故では部員3人が転倒してけがをしましたが、顧問が救護や通報をせず、自力で帰らせていたことが新たに分かりました。
この裁判は、さぬき市の県立石田高校の自転車競技部に所属していた生徒が「顧問の教諭からパワーハラスメントを受けて転校を余儀なくされた」として、香川県に対し約1200万円の賠償を求めたものです。
訴状によると、元生徒は2025年7月、公道で練習中に起きた事故を警察に届け出たことをきっかけに顧問から「お前がチクった」などと暴言を吐かれたとしています。
事故は部員3人が転倒したもので、出血している部員もいましたが、顧問は119番や110番通報をせず、訴えた元生徒は壊れた自転車を押して自力で学校まで戻ったことが関係者への取材で分かりました。
元生徒は帰宅時に気分が悪くなって救急搬送され、全身打撲で1カ月以上の治療を受けたということです。
顧問は「文書訓告」…教育長は懲戒処分指針の見直し検討へ
香川県教育委員会の淀谷教育長は23日の定例会見で「道路交通法上の通報義務は事故の当事者にあるが、顧問はその場にいたのだから何らかの対応があってもよかった」と述べました。
そして、顧問の教諭の事故後の対応や生徒、保護者への言動について2025年12月、懲戒処分より軽い「文書訓告」を行ったことを明らかにしました。
また、この件以外にも体罰事案などで懲戒処分には至らない「矯正措置」を複数の教員に行っていることも踏まえ、2024年に策定した懲戒処分の指針の見直しを検討する考えを示しました。
(香川県教育委員会/淀谷圭三郎 教育長)
「『こんな処分でいいのか』『軽すぎるんじゃないか』という、(現在の懲戒処分指針が)一般的な感覚ではないのかなということも思ってますので。そういうところも含めて改めて考える必要があるかなと思っています」