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「よりよい救急搬送を考えるきっかけに」同乗者不在で搬送"拒否”…独居高齢者が高松市を提訴

 「救急車に同乗する人がいないことを理由に救急隊員に搬送を拒否された」として、高松市の一人暮らしの高齢者が市に損害賠償を求めて23日付で高松地裁に提訴しました。

 原告代理人の松本邦剛弁護士らが会見で、救急搬送の制度における問題を訴えました。

(原告代理人/松本邦剛 弁護士)
「高齢者の独居の方は当然全国にいらっしゃっていて、その人たちにも起こりうる問題なんじゃないかと問題意識を持っている」

 訴えによりますと、原告の高松市の一人暮らしの女性(68)は、2024年12月、腹痛や嘔吐などの症状で救急車を呼んだ際、同乗者がいないことを理由に救急隊員から「搬送を拒否された」としています。

 別の救急車で搬送された女性は腸閉塞と診断され、4日間入院。

「緊急性があったにもかかわらず、搬送されなかったことで治療が遅れ精神的苦痛を受けた」として、市を相手取り慰謝料30万円などを求めて23日付で高松地裁に提訴しました。

(高松市を提訴/一人暮らしの女性[68]・17日取材)
「すぐに(体調が悪い人を)運んであげられるような救急隊になってもらいたい」

 高松市消防局はKSBの取材に対し、搬送時に同乗者が必要だという法令はないとした上で、今回の件に関しては救急隊員が「医療機関から受け入れを拒否された場合は遠くの病院に搬送する必要がある」と説明したところ、女性が搬送を辞退したという認識だとしています。

 また、救急医療を担う香川大学医学部付属病院救命救急センターの河北賢哉センター長に聞くと、今回の事案ではなく救急医療における一般論とした上で、「同乗者がいない場合、医療機関での受け入れが困難となる事例が存在していることは事実」としています。

 その理由としては「重症患者に関しては治療方針を決定するために同乗者がいる方が望ましいことが多い」「深夜の場合は家族に連絡が取れず帰宅の際に交通手段がなくて困ることがある」などが挙げられるとしています。

(原告代理人/松本邦剛 弁護士)
「それぞれの立場の人、市民も救急隊も病院もそれ以外の人たちも、よりよい救急搬送の在り方について考えるきっかけになるんじゃないか」

KSB 報道
執筆:KSB報道
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