自民・公明の与党は4日にも新年度予算案の衆議院通過を目指します。この週末、野党の各党は早くも夏の選挙へ向けて動き出していました。
■予算成立見えた選挙モード
石破茂総理大臣が楽しげな表情を浮かべて現れたのは、若い女性に向けたファッションイベントでした。デニムと独特な柄のネクタイでめかしこんだ石破総理。表情を緩めながら、会場にいた若い世代に思いを寄せていました。
石破総理 「出演していた女性は高校生が多いかもしれないが、どんな境遇でも高校の勉強を望めば受けられる状況が作られつつある。これから先、(教育の)質も向上させたい」
先週、日本維新の会との合意に至った「高校無償化」。政権の実績としてアピールしました。ただ、同じ日に維新側はこう強調しています。
日本維新の会 吉村洋文代表 「『では連立に入るのか』というのならば、入りません」
日本維新の会 前原誠司共同代表 「自公の補完勢力ではない。 我々の考え方を実現するために政治的な判断をした」
ツートップがそろって連立入りを否定しました。週末、野党各党から相次いだのは、この夏の参議院選挙に対する決意表明です。
吉村代表 「参議院選挙でも与党過半数割れを目指す」
立憲民主党 野田佳彦代表 「与党を過半数割れに」
突然高まりを見せた選挙モード。
政治ジャーナリスト 田崎史郎氏 「(参院選まで)半年を完全に切ったことと、予算案が衆議院を通過し、予算が成立すること。そうすると、次の大きな焦点は参議院選挙になる」
4日にも予算案が衆院を通過し、予算の成立にめどがついたことが各党を駆り立てています。
■国民民主の勢いに公明警戒
国民民主党は、女性トラブルで処分を受けていた玉木雄一郎氏が最前線に復帰します。
国民民主党 榛葉賀津也幹事長 「趣味は『玉木雄一郎(役職停止中)』です。いろいろすみません。3月3日まで『役職停止中』で、4日からあの玉木が帰ってきます」
先週末は、街頭演説にも姿を見せました。
玉木代表(役職停止中) 「選挙中より(聴衆が)多いんじゃないの、これ。みんな仕事大丈夫?」
選挙という言葉を交えて笑いを誘いました。
玉木代表(役職停止中) 「この夏の参議院選挙では、しっかりと候補者の擁立を加速したい」
国民民主党にとりわけ警戒を強めているのが与党の公明党です。
公明党 斉藤鉄夫代表 「きたる参院選で与党が過半数を割ることがあれば、政権交代に直結する事実上の政権選択選挙になる。何としても過半数を維持しなければなりません」
公明党は「与党で過半数の死守」を訴えましたが、勢いに乗る国民民主党と選挙区でかち合うことを、どの党よりも危ぶんでいるといいます。
一方、自民党の“アキレス腱(けん)”になるのは、国政・都政でくすぶる「政治とカネ」です。
田崎氏 「参議院選挙の前(6月)に東京都議会議員選挙が行われる。過去の例では、都議選で勝てば参院選でも勝てる。都議選で負けると参院選も負けるというパターンなんです。(敗北の)連動をどう断ち切るか、危機感を強めているということ」
(「グッド!モーニング」2025年3月3日放送分より)