福島第一原発事故で汚染された木くずが、大量の土を被せられた状態で栃木県内に放置されていることが分かりました。土地の所有者は東京電力に撤去費用を求める裁判を近く起こす方針です。
栃木県鹿沼市内に放置されているのは、2011年の原発事故で汚染された木くずとそれに被せられた大量の土です。
専門家が調べたところ、現場では放射性セシウムが検出され、国が示す基準値のおよそ2.5倍の空間線量が測定されました。
一方、県が周辺地域での空間線量を測定したところ、基準値を超えておらず、健康への影響はないということです。
土地の所有者 「どうしようもないです。私の力でどうにもならないものですから。放射能を含んだものが入ってるとなると誰も手をつけないですからね。移動もできないです」
土地の所有者は原発事故の責任を負う東京電力に対し、撤去費用17億円余りを求める裁判を近く起こす方針です。
東京電力は、ANNの取材に対し「証憑(しょうひょう)等を確認させていただいたうえで、適切に対応させていただきます」とコメントしています。