国会で議論になった「退職金課税」の見直し。今は同じ会社で長く働くほど優遇されているのですが、皆さんはどう感じているのか聞いてみました。
■退職金“課税強化”どう思う?
パートタイムで事務 30代の人(夫・子ども3人) 「夫がそれだと困るな。夫の方が稼いでいるから」
主婦 50代の人(夫・子ども2人) 「(夫は)絶対、反対だと思います。退職金をあてにしているので」
同じ会社で長く働けば働くほど、退職金への課税が優遇される制度が見直されるかも知れません。
立憲民主党 吉川沙織議員 「著しく控除額が減るようなことがあれば、退職後の生活や人生設計に影響が甚大です。拙速な見直しは避けるべきではないかと思います」
石破総理大臣 「拙速な見直しは致しませんが、慎重なうえに適切な見直しをすべきだと思っております」
退職金を一括で受け取る場合、確かに同じ会社で長く働いた方が税制上は優遇されています。ポイントは勤続年数が20年を超えるか、20年以下かです。
現在、勤続年数が20年までは退職金から1年あたり40万円が控除されています。20年働いて退職金を一括で受け取った場合、800万円が課税対象から控除されます。
それが勤続年数が20年を超えると、控除額が1年あたり40万円から70万円に引き上げられ、30年働いた場合は1500万円が課税対象から控除される仕組みになっています。
同じ会社で20年を超えて働くと税制上優遇されている措置を見直す一方、若い世代の転職などを念頭に雇用の流動性を高めるため、自己都合による退職でも退職金を減らさない案なども出ています。
転職し自営業 40代の夫 「(Q.勤続20年を境に年間の控除額が…?)変わる?でも、その制度知っている人ってどれくらいいるんですかね?」
転職経験がある妻も勤続年数20年以上で退職金にかかる税金が優遇されていることは知らなかったと話しますが…。
コンサル業(転職3回) 40代の妻 「知ってたから20年以上勤めようということにはならなかった」
転職し自営業 40代の夫 「知ってたとしてもだからといって続けるとはならないよな。それが変わったからといって別に今の状況がそこまで大きなインパクトがあるとは感じないですかね」
客室乗務員(転職経験あり) 20代の人 「(Q.退職金課税見直しはどう思う?)前向きな流れなんじゃないかなと思います。転職が身近になっているなかだと、ちょっと今に合っていないのかなと思います」
一方、見直されて困ると話す人もいます。
パートタイムで事務 30代の人(夫・子ども3人) 「夫がそれだと困るな。18歳からずっと同じところで働いているから」 「それ決まったら嫌だね」
退職金課税の見直しについては、2026年度の税制改正で議論する見通しです。