7日、コメの価格の見通しが発表されました。備蓄米放出の影響は。
■一部で“25年の新米買い急ぎ”も
給食にもホカホカのごはん。でも今、そのコメが静かに争奪戦の渦中にあります。
栃木県さくら市の農家。今年は最大で140トンの収穫を見込んでいますが…。
岡田農園 岡田伸幸代表 「もう完売といっても差し支えない。まだ種もまいてない状態、影も形もないけど。コメの先物買い、取り合いが続いている状況」
早くも2025年産の新米が完売。
農家では、例年なら2月から4月に決まる企業との契約が去年12月の時点で、すでに受け入れ終了です。
岡田農園 岡田伸幸代表 「酒造用=酒米の面積を減らして主食用に充てる対応。売り先が決まっている状況で(コメを)作る安心感はあるが、気候や天候が読めない状況で本当に対応できるかどうかは不安」
取材した別の農家でも例年より半年も早く業者による新米の買い付けが本格化。家畜用の飼料米をやめ、主食用のコメを作ることに。
さらに、消費者も通販サイトなどで新米を買い急いでいると指摘された大臣は…。
江藤農林水産大臣 「在庫も合わせると100万トン以上、余裕がある。全く不安視する必要はないと私は固く信じている」
「冷静な行動を」と呼び掛けますが、消費者にとって気になるのは、やはり価格。
スーパーマルセン興野店 太田雅悠専務 「店頭販売価格が(5キロ)6000円を超える」
そうした状況のなか、この先3カ月の価格について、うれしい兆しが見えてきました。
■コメ価格どうなる?見通し発表
なかなか下がらないコメの値段。全国のスーパーでのコメの平均価格は5キロあたり3939円と右肩上がり。
客 「5キロで4000円近くなっている。大変ですね、一人暮らしは」
新潟県のスーパーでは、高いものでは5000円を超えるコメも。店側も異例の価格の見通しを耳にしています。
スーパーマルセン興野店 太田雅悠専務 「5キロで店頭販売価格が6000円を超えると問屋に言われた」
頼みの綱は備蓄米の放出。7日、生産者や販売業者などで作る団体は最新の調査結果を公表しました。
コメの価格が「高い」という見方が増えるほど100に近付く指数。この先3カ月の見通しは「54」。前の月の「77」から大幅に低下しました。
米穀安定供給確保支援機構 「政府による備蓄米の放出でコメの価格高騰が落ち着くという見方が広がったのではないか」
スーパーも備蓄米の効果に期待を寄せています。
スーパーマルセン興野店 太田雅悠専務 「5キロの販売価格が6000円にならなければ、ふせぐ要因になればいい」