アメリカの関税政策を巡り、EU=ヨーロッパ連合は9日、第1弾の報復措置として、一部のアメリカ製品に25%の関税を課すことを決めました。今月15日から段階的に発動予定です。
EUは9日、ブリュッセルで会合を開き、先月、アメリカが発動した鉄鋼・アルミニウム関税への報復措置として、一部のアメリカ製品に25%の関税を課すことを決定しました。
今月15日から段階的に発動する予定です。
フランスメディアによりますと、対象の品目は大豆、鶏肉、コメのほか、木材やバイク、化粧品など幅広く、200億ユーロ、日本円で3兆2000億円規模です。
EUは「この対抗措置は、アメリカが公正でバランスの取れた交渉結果に合意すればいつでも停止する」と主張しています。
当初、対象にする予定だったウイスキーについては、トランプ大統領が反発し「EU産アルコール飲料に200%の関税を課す」と報復を表明していたことから、除外しました。
EUは、アメリカが今月発動した自動車関税や相互関税に対しても第2弾の報復措置を検討していて、来週にも内容を発表する予定です。
EUは「交渉による解決を目指す」として、アメリカに対し、自動車や家電を含む工業製品の関税を互いに撤廃することを提案しましたが、トランプ大統領は受け入れていません。