トランプ大統領との関税交渉でアメリカ産のコメの輸入を拡大する案が日本政府内で検討されていることが分かりました。
(政治部・佐々木一真記者報告) 政府が見据えるのは、来週に予定される赤沢経済再生担当大臣と、ベッセント財務長官らとの2度目の協議です。
総理側近は、日本側が提示する交渉カードについて「コメは選択肢に入るだろう」との見方を示しました。
別の側近も「コメが交渉のテーブルに乗る可能性はゼロではない」と指摘します。
国内でコメの価格高騰が続くなか、ウィンウィンだとの声もあります。
ただ、江藤農水大臣は22日朝、「農業者が意欲を失う」と反発しました。
江藤農水大臣 「もし大量に主食である、しかも自給可能なコメを海外に頼るという体制を築いてしまって、国内生産がですね、大幅に減少してしまうということがですね、国益なのか」
農水省幹部も「あり得ない」と切り捨てます。
7月に参院選を控え、農業票を重視する自民党にとっても難しい調整になります。
ある政府関係者は、農産品を交渉カードにする場合でもアメリカ経済のダメージがもっと拡大してからの方が効果的との見方も示しています。