どうやって参院選の投票先を選ぶのか。街で聞いてみると、“今どきの向き合い方”が見えてきました。
日本の未来を誰に託すのか。様々な課題が山積するなか、参院選の投開票日まであと9日です。そこで「どうやって投票先を選んでいるのか」、皆さんに聞いてみました。
40代 会社員 「子ども2人いるので4人家族。子ども、子育て世代について考えてくれるなという意見に賛成」
育ち盛りの子どもが2人いる40代の夫婦が注目しているのは教育にかかわる政策。各党のスタンスを比較するために活用しているというのがインターネットです。
40代 会社員 「SNSだと偏っていたり、本当かなという意見もあるので、新聞とかの信頼できるような媒体のSNS、ホームページとか、そういうところで意見をチェックする。これが正しいんだろうなというのを取るように」
一方で…。
70代 自営業の人 「(Q.投票先決めた?)まだです。まだ政策や方針を公報で読み込んでいないので」
投票先をこれから決めるという70代の女性。選挙公報を読み込んで投票先を選ぶといいます。
70代 自営業の人 「文字で見ることが、私たちの年代は確実だと思っている」 「(Q.インターネットは?)ネットは娘に言われるけど、そこまではたどり着けていない」
50代の女性は…。
50代 会社員 「(投票先を)決めています。何年もYouTubeやニコニコ動画で追っ掛けているので、ずっと賛同できると思って1票入れようかな。街頭演説も友達に誘われて見に行って、感動したので」
インターネット動画をきっかけに、応援を始めた政党に1票を投じるといいます。
なかには、こんな声も…。
20代 学生 「私は行かないですね。選挙権もらったばかりで、選挙に対しての実感がない」
こうした人にも選挙への興味を持ってもらおうと始まったサービスがあります。
低温でじっくり揚げた色の白いとんかつ。肉のジューシーなうまみを閉じ込めた絶品料理が…。
投票を済ませた後にもらえる「投票済証明書」。これを店に提示することで受けられるサービスが「センキョ割」です。
「とんかつ六角箸」では1600円以上の定食が300円引きに。または、対象ドリンク1杯が無料になるのです。
50代の人 「(Q.どっちの割引を選ぶ?)間違いないだろ、ビールでしょ!今度の参院選挙をやった後には使おうと思っている。うまい飯、食えるんだったら選挙行こうかなと、能動的に動けるきっかけになればいい」
20代の人 「これ安く食えるんだったら、(選挙)行くのもいいですね」 「(Q.選挙は行く予定?)はい。行く予定です」
すでに投票を済ませたという男性は、センキョ割でウーロン茶1杯が無料になりました。
60代の人 「若い人たちは、そういうのをきっかけに(選挙に)行ってもらえばいい」
とんかつ六角箸 田中朋行店長 「センキョ割をきっかけに選挙に行こうというのももちろんですし、若い人が選挙に行ったらちょっとお得になるんだと感じてもらえれば」
センキョ割は全国に広がっています。家電量販店の「ノジマ」では、2000円以上の買い物で1140円分のポイントを還元。コーヒーチェーンの「猿田彦珈琲」では対象店舗でドリンクが100円割引になります。
投票先をまだ決めていないという人のなかには、こんな悩みを抱えている人も…。
20代 会社員 「以前はここ(政党)と決まっていたが、SNSで色んな意見があって、また色々、考えて悩んでしまっている」
70代 団体職員 「ポスター見ただけではなんだか分からない。新しい政党が出てきてどうしようかなと迷ってしまう」
投票先を悩んでいる人に役立つのがボート「投票」を「マッチ」させる「ボートマッチ」。
政策に関するいくつかの質問に答え、自分の考え方に近い政党や候補者を教えてくれるインターネットサービスです。
選挙ドットコム 編集部 井出崇士さん 「スタートを押すと質問が画面に表示される」
選挙・政治情報サイト「選挙ドットコム」では、20の質問に答えると自分の考えに近い政党がパーセンテージで表示されます。
選挙ドットコム 編集部 井出崇士さん 「使用している質問については各政党にも同じ質問をお送りし、回答を受け取ってそれをもとに制作しています」
公示日の翌日に公開したところ、一日の利用は約13万回。11日時点で約93万回で、前回の参院選を超える見込みだといいます。
お手軽にできるサービスですが、注意点も…。
選挙ドットコム 編集部 井出崇士さん 「投票先の判断材料は人柄や政策の実行力など人それぞれ。情報収集する入り口の1つとしてボートマッチを使ってほしい」