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徹夜で挑んで寝込む人も 富士山・静岡側も山開き 新たな規制の効果は?

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富士山は、静岡県側の登山ルートも山開きを迎え、霧が立ちこめる週末の12日も、多くの登山客が訪れました。そして気がかりなのが、間もなく発生するとみられる台風です。週明けには関東を直撃する恐れも。(7月12日OA「サタデーステーション」)

■ナイトプール初日に都内で想定外の涼しさ

報告・矢谷一樹ディレクター 「午後7時半すぎです。過ごしやすい気温となっている中、ナイトプールではたくさんの人で賑わいをみせています」

東京都内の遊園地では12日から「ナイトプール」の営業をスタートさせました。水温は25℃。プールは地下水を利用しているため、夏でも比較的冷たいのが売りです。酷暑続きの7月には最高の環境ですが、11日から東京・府中の最高気温は平年を下回り、12日は26.8℃に。

都内から父親と来た子ども(10) 「めっちゃ気持ちいいんだけどね(父親は)『冷たいからすぐ上がりたい』って言う」

よみうりランドプールWAI 山田俊彦支配人 「なるべく早く梅雨が明けていただいて、真夏全開をお客さまにも感じていただきたい」

■京都は14日連続で猛暑日に

東京とは対照的だったのが京都です。日本三大祭のひとつで、毎年7月に1か月にわたって行われる「祇園祭」。12日は組み立てた鉾の試運転をする「曳き初め」が行われました。12日の京都市の最高気温は35.4℃。なんと、14日連続で35℃以上の猛暑日となりました。サーモカメラで鉾をみてみると…

報告・畑中彩里ディレクター 「鉾の表面は50℃以上と表示が出ています」

鉾の上部にある、わずか6畳ほどのスペースには約60人が乗り込むため、熱中症対策は必須です。 しかし、「動く美術館」とも称される豪華さゆえに、ある“制約”があるといいます。

長刀鉾保存会 川那辺健治専務理事 「氷とかミストとかは懸装品が傷むんですよね」

そこで今年は初めて簡易クーラーを導入。扇風機は台数を増やしました。「曳き初め」はわずか30分間でしたが、「稚児」と呼ばれる大役を務める男の子は…

報告・畑中彩里ディレクター 「今、後ろの方が稚児の汗を拭いてますね」

「稚児」を務める 久保堅斗さん(8) 「暑かった。(本番は)暑くてもしっかりがんばりたい」

長刀鉾保存会 川那辺健治専務理事 「全然あかんわ。(クーラーは)もう2つ買おうかなと」

この“異例の酷暑”の原因は、西日本各地の梅雨明けが平年よりおよそ3週間も早かったためです。 一方、関東甲信の梅雨明けまでは、あと1週間ほどかかる見込みだといいます。そのワケは13日にも発生するとみられる台風5号です。

森口哲夫気象予報士 「この後、台風は関東めがけて一直線に北上し、場合によっては関東を直撃するかもしれません。数時間で一気に道路が冠水するような降り方になりますし、東北の太平洋側も大雨の恐れがあります。さらに危ないのが 実は西日本。台風5号とは別の熱帯低気圧が近づいて、関東以上の大雨になる恐れがあります」

■富士山は霧静岡側も山開きで混雑

不安定な天気の中でも人気が衰えない場所がありました。

報告・矢谷一樹ディレクター(12日 富士山・富士宮ルート5合目) 「見えてきました。富士宮口の入り口ですね。たくさんの登山客の方がおられます」

10日、山開きを迎えた富士山、静岡県側の富士宮口。サタデーステーションは、一番人気の吉田ルートに次ぐ人気の富士宮ルートから山頂を目指すことに。どんな違いがあるのでしょうか?

報告・富樫智之ディレクター(11日 富士山・富士宮ルート) 「石がゴロゴロした道でちょっと足が滑りました」

富士宮ルートは、全体的に傾斜が急で注意が必要と言われています。富士登山には底が硬いハイカットの登山靴が必要装備とされています。しかし…

報告・富樫智之ディレクター(11日 富士山・富士宮ルート) 「あちらの方、登山靴ではないですね、普通の運動靴のような、靴です。登山靴ではありません」

初めて富士山に来たというアメリカ人登山者。スニーカーのまま山頂を目指すと言います。

アメリカ人登山者 「なかなか良いですよ。ランニングシューズです。(登山口で)チェックは受けたけど、これで大丈夫」

■富士山頂新たな規制の効果は

今年から富士登山の規制が強化されています。静岡県側も今年から入山料の徴収、ルールやマナーの事前学習などを義務化。しかし、山梨とは違い入山拒否までは打ち出していません。 道中で横になる登山者がいました。徹夜のままやってきたと言います。

番組スタッフ 「低体温症とかもあるので、しばらくは雨を防げる所の方が」

横になっていた登山者 「いける?」「いけるっす」

眠いだけで動けるといい、このあと予約している山小屋へ向かうと言います。 8合目で出会ったのは愛知県からやってきた登山者6人グループ。

愛知県からやってきた登山者(12日 富士宮ルート8合目) 「山頂へ」「ご来光を見に」

これから2時間半ほどかけて500メートル登ります。地域の消防団の繋がりだといい、体力にも自信がありそうでしたが…

愛知県からやってきた登山者 「少し酸素が薄いので、すぐに息が上がるのがきつい」

出発から30分。早くもご来光を見るのを諦めかけています。強まる風。刻一刻と変わる天気。

報告・田中昌貴ディレクター 「山頂に近づくにつれて急に曇ってきました。目の前がかなり真っ白になっています」

報告・富樫智之ディレクター 「だんだん段差が高くなってきました」

標高が高くなるほど、足元が安定しなくなり足首を守る登山靴でも注意が必要だと感じたそうです。 ご来光の時間ギリギリに到着することができました。しかし、辺りは白くかすんでいます。しかし、突如ご褒美が。霧の間から幻想的な風景が広がりました。 かつて、問題となった弾丸登山。深夜に山頂に留まる登山者の姿があり、中には軽装備の人もいて体調の急変の危険がありました。今年は…

富士山山頂の神社で働く 植田めぐみさん 「規制の効果で深夜に登ってくる人がいなかったのかなと思います。前によく見かけたような薄っぺらいペラペラのカッパを着てくる人はちょっと前よりも見かけなくなりました」

山小屋の予約がない登山者は、午後2時から午前3時まで5合目の通行を規制しています。しかし、下山にも注意が必要です。

富士山山頂の神社で働く 植田めぐみさん 「気温も一気に冷えるので、そうなると寒くて動けなくなってしまったりとか、そういう危険もあります」

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