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北陸に40日ぶりの雨 それでも田に水たまらず 保水力低下、コメ収穫激減の恐れ

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 歴史的な渇水が続く北陸地方では、40日ぶりにまとまった雨が降りましたが、水不足の解消には至らず、コメ農家の苦悩は続いています。

■40日ぶりの雨 水不足解消は?

 7日、新潟県を襲った記録的な大雨。渇水が続いていたコメどころ上越市でも、およそ40日ぶりにまとまった雨が降りました。

コメ農家 太田修二さん 「夜中の3時くらいに雨脚が強くなってきて、これはちょっと期待できるのではないかと思ってそわそわしちゃうというか。6時前に起きて田んぼの見回りに、ニコニコというかニヤニヤしながら行った感じでしたね」

 先月19日には、田んぼに大きな亀裂が入り真っ白になっていましたが…。この雨で水がたまり、稲も青々としていました。これで水不足が解消されると胸をなでおろしましたが…。

太田さん 「きのうの同じ時間には水がたまっていたが、すでに白くなってきちゃって」

 場所によっては、雨が降る前と同じように、干上がっているところがありました。

太田さん 「結局、この田んぼ自体の保水力が落ちているということなので、雨が降っても(水が)たまらない田んぼになってしまった」

 渇水でできた大きな亀裂の影響で、水田に水がたまりにくくなったというのです。すると、そこへ…。

太田さん 「またすごいタイミングで来るな」

■コメ農家悲痛「収穫5割減も」

 この日、市と県、JAが合同で被害調査を実施。稲の状態やひび割れの深さを測るなどの調査を行っていました。

太田さん 「今、水不足の影響を受けている稲が3割くらいあるんじゃないのかなという見た目。実際収穫してみたら4割減になるかもしれないし、もっと雨が降らなければ5割減になるかもしれない。できれば2週間前ぐらい早く(雨が)ほしかったところですね」

 7日、上越市では24時間で53ミリの雨が降りましたが、市内の主要な水源である正善寺ダムの貯水率は、まだ11.4%にとどまっています。そのため、今も一部地域では40%以上の節水が求められています。

■生活にも影響 湧き水を近所に配布

 節水の対象地域にある「天ぷら ゆずや」では、食器を洗う水を少なくしたり、床掃除に使う水を井戸水に替えたりしながら節水しています。こちらの敷地では。

天ぷら ゆずや 飯田昭一店主 「これで各家庭に、お客さんに水を配るんですよ」

 店の敷地から出る湧き水を、近所の人にも配り、地域で水不足を乗り越えようとしています。この日は、知り合いの家に、井戸水をおすそ分けしました。

小野塚良一さん 「安心して大っぴらに使えるでしょう。それが何よりもありがたいね」

 新潟県では10日から13日まで雨予報。水不足は解消されていくのでしょうか。

(「グッド!モーニング」2025年8月10日放送分より)

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