漁師も驚く大豊漁です。福島県の相馬沖でスルメイカが大量に水揚げされています。思わぬ豊漁に漁獲枠を拡大する事態となっています。
■スルメイカ 異例の大漁
22日朝、店に運ばれてきたのは…大量の「スルメイカ」です。2杯入りがおよそ100パック並びましたが…わずか40分で完売しました。
浜の駅 松川浦 山田豊店長 「きのうも300パックほど売れたので、非常に好調」
近年、不漁続きだったスルメイカですが、今年は福島県沿岸で異例の大漁。当然、価格も…。
浜の駅 松川浦 山田豊店長 「去年と比べ2~3割は安くなっている」
大漁の影響は、すでに県外にも…。
いま東京でもスルメイカがお買い得。1杯いくらで売られているのでしょうか。
■漁獲枠を拡大 都内でも安く
今シーズン、福島県で大漁となっている「スルメイカ」。県によると、今月1日から17日までの水揚げ量は152トン。去年の同じ時期の2倍以上とれています。
相馬市の店では、去年より3割も安く、1杯あたり300円ほどで売られていました。
実は今年のスルメイカ…福島だけでなく北海道の根室など、太平洋側を中心に各地で漁獲量が増えているといいます。
こうした状況から、水産庁は先週、今年度のスルメイカの漁獲枠を拡大することに決めました。年度途中での変更は初めてのこと。
世田谷区にある鮮魚店がいま扱うのは青森県でとれたスルメイカだそうですが、安く並べられるようになったといいます。
魚辰 大武浩代表 「1杯1000円くらい去年はしていたが、今年は約半値で400~500円で販売できる感じで落ち着いている。安いですね、イカは料理のレパートリーが多いので食べていただきたい」
■スルメイカ 思わぬ大漁なぜ?
それにしても、なぜ思わぬ大漁となっているのでしょうか。
福島県水産資源研究所 神山享一副所長 「具体的な要因は分からないのが正直なところだが、可能性としてはいくつかの要因が考えられる。一つは、気候変動や海流の変化によって福島県沖の海水温がスルメイカの生息に適したものに変わってきている可能性。もう一つは、スルメイカの餌(えさ)になる小魚の分布が比較的いま多くなっている。その辺が可能性として考えられる」