阪神淡路大震災の発生から17日で23年です。南海トラフ巨大地震などに備えた救助活動の訓練が、岡山県倉敷市で開かれました。
訓練は、行方不明者の捜索や救助技術の向上を目的に開かれたもので、倉敷市消防局や備中地区の5つの消防本部から32人が参加しました。
(中村リポート) 「今回は実際に解体する建物を使って、本番さながらの訓練が行われるんです。」
訓練は、地震などで建物が倒壊し、取り残された人を救助する想定です。参加者はまず、実際の救助活動で使う画像探査装置といった機器の説明を受けました。その後、ドリルなどで穴を 開けて要救助者を救出します。
(倉敷消防署高度救助隊/木村寧友 隊員) 「こういった場では、例えば、地震であれば、いつまた地震が起こるか分からないような状況ですので、できるだけスピーディーに要救助者を安全に救出することを心がけています。」
ポイントは2階の壁と床に穴を開ける訓練。この訓練がより大切な理由、分かりますか?
厚さ20センチの床の下には、空調機器や複雑な配線があります。これを取り除いて、1階までたどり着き救助する立体的かつ現実的な訓練は、こういった解体する建物でないとできないんです。
参加した隊員の半数は初めての体験とあって、実際の建物を使ってのより実践的な訓練は貴重な経験となったようです。