川の氾濫で大きな被害に見舞われた倉敷市真備町。多くの犠牲者が出る中、2つの「小さな奇跡」が起きていました。
(記者) 「こちらの保育園も、天井が抜けるなど被害が大きかったですが、メダカが生きていました」
11日午前、まきびの里保育園の職員が、園児の持ち物を整理していて見つけました。 浸水の時、水槽ごと持ち上がったのではないかと考えられます。保育園のメダカは、当面倉敷市役所で飼うということです。
9歳のミニチュアホースのメス「リーフ」は、真備町箭田の「まびファームかけはし」で飼われていて、隣にある介護老人保健施設の入所者の癒やしとなっていました。
洪水の時も外にいて、流されたとみられています。
(介護老人保健施設ライフタウンまび/草野章 副施設長) 「そこの窓のとこですね。窓のとこでゴンゴンゴンゴン音がするんで、カーテンをちらって開けたら、その時歯が見えたんです。えっもしかしてリーフ?思っもう1回あけたら、リーフの顔が目の前にありました。開けたら水が一気に入ってきますし、水圧もかかってますし『リーフごめんよ』という形で泳いで何とか逃げてくれんかないうことで」
(記者) 「住民によりますと、7日の午前5時ごろ柵にしがみついているリーフが目撃されています。水が増えると家の屋根に上がり、その後あちらに泳いでいったということです」
9日、ボランティアが約200メートル離れた住宅の屋根にいるのを発見。その後、屋根から滑り落ちましたが、無事保護されました。 今は、岡山市北区新庄下の吉備路若駒牧場で、元気に生活しています。
まびファームかけはしの飼育員、谷本真理さんは、リーフが助けられた日以来、初めて会いに来ました。
(まびファームかけはし/谷本真理さん) 「今ほんとに真備のほうは大変な状況なので、しっかり片付けて、迎えにきたいなと思っています」