大きな水しぶきが見物客らを包み込みました。観音寺市の豊稔池で、毎年恒例の「ゆる抜き」が行われました。
午前10時。豊稔池土地改良区の職員らがハンドルを回すと、水門から勢いよく水が流れ出しました。
(記者) 「ただいま豊稔池のゆる抜きが始まりました。水しぶきがこちらに届くほど、大迫力です」
旧大野原町地区の田畑へと水を送る、豊稔池の「ゆる抜き」。毎年、下流の井関池の水が減る8月上旬ごろに行われていますが、今年は7月に雨が多く、少し遅れての実施となりました。
水門から流れ出る水の量は、毎秒4トン。夏の風物詩を楽しもうと、今年も多くの人が見物に訪れました。
(見物客はー) 「私、神戸からなので、初めて、すごいすごい、なかなか神戸じゃ見れない」 「すごいですね、やっぱり。メガネが曇ってしまって、すごいしぶきですね」 「さっきはものすごい水しぶきを子どもも浴びてて、ものすごくテンションが上がってました」
1930年に造られた豊稔池のダム。現存する日本最古の石積式アーチダムとして、国の重要文化財に指定されています。 重厚なたたずまいは、県外の人にも人気で、観光資源としても期待されています。
(豊稔池土地改良区/薦田通夫 理事長) 「今年も例年通り暑かったもんで、これは、見てると涼しいですから。全部、農家の人たちが石をこしらえて、それで積み上げたもんですから、これはもう大事にせないかんなという気持ちはありますね」