7日朝は岡山・香川でも久しぶりに雨が降りました。観音寺市の豊稔池では「ゆる抜き」が行われ、豪快な水しぶきが見物客らを包み込みました。
豊稔池のゆる抜きは、柞田川下流の水田などに水を供給するために毎年この時季に行われています。
7日午前9時、土地改良区の職員らがハンドルを回すと、水門から勢いよく水が流れ出しました。
(記者リポート)
「たった今、ゆるが抜かれました。ものすごい音とともに水しぶきがこちらに届いてきています」
1929年に竣工された堰堤は、中世ヨーロッパの古い城を思わせるような貫禄や風格があり、現存する日本最古の石積式アーチダムとして、国の重要文化財に指定されています。
水門から流れ出る水の量は毎秒約4t。水は観音寺市の旧大野原町地区へと水を送り、田畑を潤します。
自然のミストシャワーを味わおうと大勢の見物客が訪れていました。
(見物客は―)
「迫力がすごいな!」
「水のありがたみをすごく感じました」
(豊稔池土地改良区/石川豊 理事長)
「農家のみなさんの畑、470haの田に水が入るのでとてもうれしいです」
豊稔池堰堤の放流は8日の正午ごろまで行われます。