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【聖火ランナー企画④】ハンセン病の元患者が車いすでつなぐ“灯” 大衆の前に出る不安も…「ありのままを見て」 香川

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 「希望の灯つなぐランナー」と題して、岡山・香川を走る注目の聖火リレーのランナーをシリーズでお伝えしています。今回は国立ハンセン病療養所「大島青松園」の88歳の入所者です。

 かつて国が定めたらい予防法によって、大島には、多くのハンセン病患者が強制隔離されました。元患者の松本常二さんは、自分の走る姿を通してハンセン病を正しく知ってもらいたいと願います。

(ハンセン病の元患者/松本常二さん) 「ハンセン病者がね、これまで差別とか偏見があったわけですが、1枠を大島青松園に振り分けてくれたということが、私は非常にびっくりしました」

 ハンセン病の元患者、松本常二さん、88歳。11歳の時に故郷の愛媛県を離れ、77年間、大島青松園で暮らしてきました。

 今は、青松園で盲人会の会長を務め、カラオケや文芸といった会の活動を企画しています。  松本さんは約90年続いた隔離政策によって大島での生活を余儀なくされました。

(ハンセン病の元患者/松本常二さん) 「外部とも音信不通に近いような、とにかく閉ざされた島、ほんと島流しに同様の形で」

 前回の東京オリンピックの時は、ラジオでの園内放送に耳を傾けました。

(ハンセン病の元患者/松本常二さん) 「当時ちょうど、東洋の魔女、大松監督。さすが日本のレシーブ、サーブ。なかなか上手だなぁと思ってね」

 「らい予防法」が廃止されたのはたった24年前のこと。大勢の観衆の前に出ることにためらいはあります。

(ハンセン病の元患者/松本常二さん) 「かえって出て、心証を害することはないんだろうかとか、やっぱり裏と表の不安が交錯して…」

 それでも、この機会にハンセン病への差別や偏見を拭いたいと考えています。


(ハンセン病の元患者/松本常二さん) 「一般の理解を待つよりも、自ら飛び込んで醜いとこも見せて、ありのままを見てもらうことが、やっぱりハンセン病の啓発・啓蒙に繋がるんじゃないかな」

 松本さんは4月19日に、高松市を車いすで走る予定です。

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