香川県のネット・ゲーム依存症対策条例の制定過程の問題点などを考えるシンポジウムが22日、高松市で開かれました。
空想科学フィクション(SF)の愛好者や作家などが交流する「日本SF大会」の企画の一つとして開かれました。
パネリストとして登壇した三豊市議会の田中達也議員は、条例制定の背景について「議員提案で全国初の条例を作ることは、議会の力を示す格好の機会だった」とした上で、こう指摘しました。
(三豊市議会/田中達也 議員)
「選んだテーマと頼りにしたエビデンス(根拠)、それからかなり強引な制定過程というところに問題があったんだろうなと」
ゲーム開発に詳しい大学講師の山根信二さんは「条例を作る際に専門家の意見を広く吸い上げる仕組みがなかった」とする一方、ネット上や地元メディアの報道で科学的根拠などの問題点が議論された意義は大きいと述べました。
(東京国際工科専門職大学/山根信二 講師)
「誰も発言しなかったらと思うととても怖い。この出来事をうまく全国的なモデルとして共有していければなと思っています」
また、子どものゲームの利用時間の目安を定めた条例は「憲法に反する」として県を提訴した大学生の渉さんが、裁判の経過などを説明しました。