「はだか祭り」として知られる西大寺会陽が19日の夜、岡山市で行われました。新型コロナウイルスの感染防止のため2021年に引き続き、宝木の争奪戦はなく、無観客で行われました。
会陽が行われた岡山市東区の西大寺観音院。例年なら、はだか祭りに参加していたグループらが、お参りに来ていました。
(参拝に来た人は―)
「寂しいことですけど、しょうがない。こういうご時世なんで、いち早く復活してくれることを祈っています」
境内は、午後9時から立ち入りが制限され、静けさに包まれました。宝木が投下される本堂に集まったのは、祭りを支える祝い主2社の関係者だけです。
午後10時、本堂の照明が消され、コロナ収束などへの祈りを込めた宝木が投げ入れられると、祝い主の代表2人が白い布で受け止めました。
祝い主は、僧侶らに先導されて境内を歩いた後、コロナ渦で苦しむ社会に福を分け合おうと仁王門の前で宝木を掲げました。
(祝い主・備前自動車岡山教習所/吉村武大 代表)
「西大寺から世界中に、世界平和と疫病退散が広まっていけばと思っています」
西大寺会陽は例年なら、裸の男たちが、ひしめき合って2本の宝木を奪い合っていました。
しかし、2021年は新型コロナウイルスの影響で500年以上続く歴史上初めて争奪戦を取りやめ、歴代の福男の中から札を引いて福男を決めました。
さらに2022年は、福男も決めずに住職が祭りの祝い主に宝木を渡すという異例の形となりました。
(祝い主 ヒカリホールディングス/長田義光 会長)
「コロナ2年続きまして会陽が途切れなかったということが一番感動しております」