若くして戦争の犠牲となった画学生たちの作品などを集めた展示会が岡山県瀬戸内市の美術館で始まりました。
戦時中、学徒出陣で戦地に送られ志半ばで亡くなった画学生の作品などを収集し展示している長野県上田市の美術館「無言館」の巡回展です。
会場の瀬戸内市立美術館には岡山、香川にゆかりのある画学生の絵も含め約90点の作品と当時の資料が展示されています。
岡山県笠岡市出身の日本画家・小野竹喬さんの長男、小野春男さんの、茄子を描いた屏風絵と自らを描いた自画像や、香川県高松市出身の川崎雅さんの、さまざまな扇が描かれた屏風絵や花や生き物を描いた日本画が展示されています。
多くの作品には戦場ではなく家族や恋人、ふるさとなど作者が大切にしていた日常が描かれています。
(訪れた人は―)
「うーん、迫りますね。何だろうね、これからの人ですよね、みんなね。純粋なんでしょうね」
(無言館/窪島誠一郎 館主)
「ウクライナの問題もありますし、われわれどうしても戦争という暗い歴史を持ち、そんな中でもね、こんなにまで愛する人間を必死になって絵を描いた人たちがいたんだという。それを見てもらいたい」
「無言館展」は7月10日まで瀬戸内市立美術館で開催されます。