特定の言葉の一部が出づらかったり、出せなかったりする言語障害「吃音(きつおん)」。100人に1人の割合であるとされる「吃音」への理解を深めてもらおうと、当事者らで作る団体が24日、香川大学で出前講座を開きました。
(記者リポート)
「吃音の当事者にとって学校での経験は強く記憶に残っていると言います。きょうは教員志望の学生に当事者が語りかけました」
(香川言友会/大森晃さん)
「自分の(音読の)順番の3つ前くらいから次か次かみたいになってしまって、もう人が読んでいる声は全然聞こえないような状態で」
吃音当事者や家族でつくる自助グループ「香川言友会」が香川大学で開いたもので、教育学部の学生約70人が出席しました。大勢の前で話すのが難しく、事前に映像を収録した人も合わせて12人が体験談を話しました。
吃音の当事者にとっては「ゆっくりでいいよ」や「落ち着いてしゃべってごらん」と言われるとプレッシャーになるので、うなずくなどして待つ姿勢を示してほしいといった話がありました。
その後、グループに分かれ、学生からの質問に当事者が答えました。
(香川言友会/古市泰彦 副会長)
「2人で本読みしたらうまくいけるって多いんで、そこからスタートしてみるとか、発表するときもその子が発表するんだけど、いかんようになったらピンチヒッターで誰かがカバーするとか、ちょっとのことだけど支援をしてくれたら楽かな」
(学生からの質問)
「どういう姿勢で教師にいてほしかったみたいなのはあったりしますか?」
(香川言友会/古市泰彦 副会長)
「大変なんだというのは実際に話しに行ったんですよ。ただ、なかなか先生のほうが大したことないとか心配しないでいいとかだったので、まずゆっくり話を聞いてほしかった」
(小学校の先生を志望する学生[3年])
「吃音は軽い人もいれば重い人もいるし、人ぞれぞれ吃音に対する考えとかイメージとかがガラッと変わった」
「小学校の時の記憶が鮮明に残っている方も多かったので、一つの声掛けによって生きづらさを感じることとかもあると思った」
(香川言友会/古市泰彦 副会長)
「まずは(吃音について)知っていただいた上で、例えば小学生でしたらどういうふうにしてほしいのかあると思うので、一緒になって支援する方法を見出していただけたら」