歴史の教科書に載っている風刺画がフィギュアになりました。
成り金の男性がお札を燃やし「どうだ明るくなったろう」と話している、風刺画。香川県琴平町出身で画家などとして活躍した和田邦坊の代表作「成金栄華時代」です。
この有名な風刺画がフィギュアになりました。
(記者リポート)
「和田邦坊の代表作成金栄華時代・成金おじさんがこのようなフィギュアになりました。出来は非常に良いです」
高さ5cmほど、3Dプリンターでつくられたフィギュア、その名も「成金おじさん」です。兵庫県の造形工房が2022年7月に制作しました。和田邦坊の作品は、善通寺市の灸まん美術館で展示されています。
(灸まん美術館/西谷美紀 学芸員)
「新しいこいういった技術とコラボレーションすることで、また、新しい方々との出会いも広がる。美術館としても新しいことにチャレンジしていく」
琴平町出身の和田邦坊は、東京で風刺漫画家や小説家として有名になりました。その後、地元・香川でデザイナーや画家として活動し、香川県の有名なお菓子、「灸まん」などさまざまな商品のパッケージを手掛けました。
代表作のひとつ「成金栄華時代」は、1928年・昭和3年に発表されました。第1次世界大戦の特需で財をなした成り金を風刺していて、教科書に載るなど時代を象徴した作品です。
(フィギュアを制作 吉本アートファクトリー/吉本大輝 代表)
「中学校のときの教科書に『成金栄華時代』が載っていて、すごい衝撃的な絵で、フィギュアをつくったり造形の仕事をしていて、この絵を立体化したいなというのがきっかけ」
フィギュアは販売もされています。受注生産で1体5000円。すでに予想を超える発注が来ているそうです。
(灸まん美術館/西谷美紀 学芸員)
「和田邦坊を知らないフィギュア好きの方にも和田邦坊の作品を知ってもらういい機会になった」
灸まん美術館では成金おじさんのフィギュアを10月2日まで展示しています。