27日午後、香川県坂出市の神谷神社で、国宝に指定されている本殿の屋根が落雷により焼けました。28日に現場で状況を確認した文化庁の調査官は、補修すれば国宝の価値は損なわれないとの見方を示しました。
28日午後0時半ごろ、文化庁の調査官2人が坂出市の神谷神社に現地調査のため入りました。
国宝に指定されている神谷神社の本殿は27日午後、落雷により檜皮葺(ひわだぶき)の屋根47平方メートルが焼けました。
神谷神社の本殿は鎌倉時代の初期に建立されたもので、様式が現存する建物としては日本で最も古いとされています。
現地調査では調査官が宮司から話を聞くなどして、火が出た時の状況や防火対策被害状況などを確認しました。
(文化庁/五島昌也 主任文化財調査官)
「(消火設備が)雷の影響で壊れているところがはっきり見てとれた。今回調査させていただきましたので、それを更新していく上では、今回の事をしっかり捉えた上で対応を考えていきたい」
(文化庁/江島祐輔 文化財調査官)
「適切に修理をして、傷んだ箇所・被災を受けた箇所を補修していけば、十分再建できるというふうに考えております。(Q.国宝としての価値は損なわれない?)そうですね」
修復作業の日程などは今後協議するということです。
(神谷神社/中尾格 宮司)
「出来るだけ古い材料を残したままで消火にあたっていただいたおかげで、被害が最小限度。復興に向けて努力をしていきたいが、地元の力だけではなかなかどうにもならないので、ぜひとも皆様のご支援をいただければ」
神社は修復に向けてクラウドファンディングの実施なども検討しているということです。