香川県三豊市で、ひきこもりをテーマにした講演会が開かれ、経験者の男性が「不登校やひきこもりが必要なときもある」と訴えました。
ひきこもりなど、生きづらさを抱えた人や家族、支援者に向けて、居場所づくりや実態調査などを行っている「ひきこもりUX会議」が開いたもので、約120人が集まりました。
登壇したのは、不登校専門紙「不登校新聞」の代表で自身も不登校とひきこもりを経験した石井志昂さん(40)です。
(「不登校新聞」代表/石井志昂さん)
「不登校にひきこもり、本当に心配だと思うんですけど、それって人には必要な時があって、ひきこもっている時、不登校の時、それを休息の時期として迎えられれば、その後いろんな形で羽ばたいていくことができます」
また、石井さんは、「ひきこもりの当事者は自分を責め続けている。学校に戻すといったことはいったん置いておいて、安心できる環境を整えてほしい」と呼び掛けました。
内閣府の調査によると、ひきこもりの人数は推計で、15歳から39歳が2015年度に54万1000人、40歳から64歳が2018年度に61万3000人いるとされています。
(「不登校新聞」代表/石井志昂さん)
「学校に行ったら、ずっと行き続けなくてはいけない、卒業するまで頑張らなくてはいけない、ということではなくて、一旦、不登校だったり、ひきこもりだったり、転職だったり、退職だったり、そういったことをいろいろしながら、紆余曲折を経ても生きていけるんだと思える社会が望まれている」
「ひきこもりUX会議」が主催するひきこもり経験者の講演会「当事者が語る『ひきこもり』」は、12月7日に高松市の瓦町フラッグでも開かれる予定です。