香川県の高等専門学校が、自治体の職員らを対象に、構造物を壊さずに調査する非破壊検査の見学会を開きました。
香川高等専門学校が開いた見学会には、高松市やJR四国の職員ら約20人が参加しました。今回は橋の点検がテーマです。
(香川高等専門学校/林和彦 准教授)
「橋を点検・診断する技術者は不足している。社会人向けの講習会を開催することで、点検する技術レベルを上げていくことが狙い」
見学会では1960年から1970年代の設計基準で作られ、2021年まで福岡県に設置されていた橋が使われました。これを壊さず内部を見て点検します。
まずは、電磁波を使って橋の軸となる「PC鋼材」と「鉄筋」の位置を確認し、印を入れます。
(山下佳乃リポート)
「位置を把握したら、こちらの機械を使ってX線を通して橋の中を見ていきます」
橋の崩落などにつながるひびなどがあれば、黒い影が写ります。今回撮影した範囲に影はなく、異常は見られませんでした。
香川高専はインフラの維持管理ができる人材づくりに力を入れていて、見学会の他にも講習会を開いています。
(参加者は―)
「こういう構造物はある程度詳しいんですけど、X線の検査は実演しているのはきょう初めて見たのですごい勉強になった」
「うちの会社でも土木構造物の維持管理をしているので、そういったところでは今回の技術は知識として生かせてくるのではないかと考えている」