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香川県議の政務活動費「寄付」容疑 2度目の検察審査会「起訴議決に至らず」

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 香川県議会議員が選挙区内の団体に「意見交換会費」などの名目で政務活動費を支出したのは公職選挙法違反の疑いがあると市民団体が告発していた問題です。
 県議らを「不起訴」とした高松地検の処分について検察審査会が2度目の審査を行い、「起訴議決には至らない」という結論を出しました。

 この問題は、2019年度に当時の香川県議21人が、それぞれの選挙区内の自治会や祭りの実行委員会に「意見交換会費」などとして政務活動費から合わせて1362件、約900万円を支出していたものです。

 市民オンブズ香川は、この行為が選挙区内での寄付を禁じた公職選挙法違反の疑いがあるとして刑事告発しましたが、高松地検は2022年3月、嫌疑不十分として全員を不起訴としました。

 市民オンブズ香川の申し立てを受けた高松検察審査会は、2022年7月、県議らの支出について「実質は祝儀や援助金であり、法が禁止する寄付そのものだった」と指摘。「起訴が相当だ」とする議決を出しました。

 しかし、高松地検は再捜査の結果、2022年5月に亡くなった元県議1人を含めた全員を「嫌疑不十分」などとして2022年10月、再び不起訴にしました。

 この結果を受け、高松検察審査会は市民から選ばれた11人で2度目の審査を行いました。

 再び8人以上が「起訴すべき」とすると、指定の弁護士が検察に代わって強制的に起訴となりますが、1月11日付で「起訴議決をするに至らない」という結論を出しました。

 議決理由では県議らの支出について、1回目の議決と同じく「法が禁止している寄付に該当し、犯罪の成立要件を満たしている」とし、検察の再捜査の資料を確認しても「嫌疑不十分とは思えない」と指摘。

 一方で、議決時点で5分の4以上の容疑事実が時効となっていて、最終的にごく一部の容疑だけを起訴するのは法的バランスを欠くこと。

 また、県議会が政務活動費マニュアルの見直しに着手するなど、社会意識の変化が起き始めていることなどから、起訴すべきかどうかの意見が拮抗したとしています。

 有権者に対しては「県議らが違法な寄付を繰り返すことを抑止するためには、強い意志を持って従前からの慣行から脱却し、政治家からの金の支出を監視し続けることが必要だ」とも述べています。

(市民オンブズ香川/渡辺さと子 事務局長)
「起訴議決には至らないという結論は私たちとしては残念な内容ですが、中身は、これによって金一封のばらまきが公選法違反にならないんだと、骨抜きにはしないような結論だと捉えております」

 香川県議会の高城宗幸議長は「議決に対する見解を述べることは差し控える」というコメントを発表しました。

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