江戸時代に殿様が食べたとされる料理のレシピ集が完成し、岡山市の後楽園で試食会が行われました。
(料理を作成・監修/岡嶋隆司さん)
「もてなすための料理、お酒をおいしくいただくためのものなんです」
後楽園は、江戸時代の殿様がくつろいで食事をしたり、客をもてなしたりしたとされる場所です。
岡山県などは後楽園の魅力づくりのために当時の料理を再現するレシピ集を完成させました。文献を参考にして作ったもので、41品が載っています。
20日は、このうち4品がお披露目され、関係者14人が試食しました。
タイなどの刺身は、当時はしょうゆではなく「煎酒」という酒に昆布や梅、カツオ節などを加えてだしを取った調味料をつけて食べたそうです。
タイのお吸い物は、みそ汁の上澄みを使ったすまし仕立てです。
お煮しめには、魚のすり身に卵を加えて焼いた「糟ていら」などが入っています。
「敷みそ」は、旬のユズを使っています。
(試食した人は―)
「さらっとしておいしいと思います。期待してましたけど感心してます」
「殿様になったような気分になります」
(記者)
「タイの刺身いただきます。薄味でさっぱりしてておいしいです」
岡山県では今後、再現した料理を後楽園でのイベントで提供するなどして観光客の誘致につなげたいとしています。
(岡山県後楽園事務所/石井謙次 所長)
「豪華な料理ではなく非常に質素な料理だけど、その中に工夫された料理人の知恵そういったところを楽しみにしてほしい」