価格の高騰が続いている「コメ」。岡山・香川でも1年で約1.5倍以上、小売価格が値上がりしています。政府は備蓄米を放出する方針ですが今後、価格はどうなるのでしょうか。
(街の人は―)
「高いですよね。すごく大変です。ネットとかでクーポンが出たときに買ったりしてます」
「高いなと。飲食店で仕事をしているんですけど、会社的にもご飯の量を減らしたりとかいろいろやってます。(Q.今後の見通しは?)全くきまっていないみたいで」
総務省の小売物価統計調査によりますと、高松市と岡山市では2023年12月から1年で小売価格が約1.5倍以上になっています。
高松市のコメ販売店でも仕入れ値が高騰、高値といわれた2024年秋に比べて倍以上になっています。
コメの不足によって価格が上がっていますが、不足も深刻化していて卸業者から仕入れているコメの3割ほどが取引中止となっています。
(溝口食糧/溝口雄介 社長)
「足りてないのは去年の米騒動から足りていない状態で、それが今もずっと続いている
そうした中で政府は備蓄米21万tの放出を発表、3月半ばにまずは15万tを放出するとしていますが……
(溝口食糧/溝口雄介 社長)
「備蓄米を出すっていう対応がいかに遅かったか。国としてもコメの政策っていうのを考えてほしいと思います」
なぜコメ不足が起きたのか? 農業経済学に詳しい香川大学農学部の武藤教授は―
(香川大学 農学部/武藤幸雄 教授)
「2020年代に入りましてパンや麺類の価格が上がり、お米に消費を切り替える代替の動きが起こりそれで需要が高まってきたと」
このほかにもコロナ禍が明け、外食する機会が増えたことやインバウンド需要の高まりを要因の一つにあげています。今後、価格はどうなるのでしょうか。
(香川大学 農学部/武藤幸雄 教授)
「令和6年産米は平年並みの供給量になりましたが、在庫の不足が平年に比べて50万tに及んでいますので、おそらく2~3年は(高値が)続くんじゃないかと思います」