3月3日の「桃の節句」を前に、国の重要文化財に指定されている岡山県倉敷市の旧野﨑家住宅で歴史あるひな人形の数々が飾られています。
倉敷市児島味野の旧野﨑家住宅には、塩田開発で財を成した野﨑家が代々受け継いできたひな人形や装飾品など約200点が展示されています。
高さが約80cmある「享保雛」です。旧岡山藩主の池田家が野﨑家の初節句の祝いとして1872年に贈ったものだということです。
長袖雛は「見栄っ張り雛」とも呼ばれる、あでやかなひな人形です。大きな袖には強さの象徴であるワシや長寿の縁起物とされるマツが描かれています。
「野﨑家のお雛様展」は4月6日まで開かれています。
(記者リポート)
「旧野﨑家住宅から歩いて2分ほどの場所にある別邸です。中に入るとたくさんのひな人形が飾られています。全て地元の人から寄贈されたものだということです」
野﨑家の別邸「迨暇堂」では約600体のひな人形が飾られています。
倉敷市では、児島地区を含めた5つの地区でひな人形を展示するイベント「倉敷雛めぐり」が開かれていて、そのうちの一つです。
訪れた人は木目込み人形の段飾りや、平安貴族の宮殿が飾られた「御殿雛」などさまざまな雛飾りを楽しんでいました。
(訪れた人は―)
「見たことがなかったので珍しいというか、見られて良かった」
「家ではなかなか見られなくて普段の生活でも見られないので、すごく貴重な体験ができてうれしい」
この展示は3月9日まで行われています。