岡山市南区で山火事が発生してから27日で5日目です。雨が降る予報となっている中、消防はこれまでの最大規模の態勢で消火活動に当たっています。
(記者リポート)
「午前10時前です。先ほど消防隊がやってきました。山からまだ白い煙が出ているのが確認できます」
山火事の発生から5日目、山のところどころで白い煙が立ち上っています。
午後4時時点での焼損面積は約565haで、26日夜から少し広がったものの、市は「延焼は食い止められている」としています。
これまでに空き家と倉庫、合わせて6棟が焼けましたが、人が住む家への被害はなく、けが人も確認されていません。
(岡山市/大森雅夫 市長)
「市民の生命・身体・財産を守るというところで、人家への延焼は防げている」
最大規模の態勢で消火活動
(記者リポート)
「午後2時半です。山の中から赤い炎が上がっています」
午後には、山の中で炎があがる場所もあり、消防団員らがホースを延ばして、消火に当たりました。
27日はヘリ11機による上空からの消火に加え、陸上では、これまでで最大規模となる約400人態勢で住宅への延焼を防ぐべく活動しました。
(地域住人は―)
「ずっと火が消えたりついたりしているが、消防がしっかり消してくれているので住宅にまで火が来る心配はあまりしていない。きょう午後の雨がふって鎮圧することを期待している」
火事が発生した山の麓にあるガソリンスタンドでは、消防活動に当たる人のために火事の発生後も店を開け続けていました。
(小板商店セルフ光南台SS/小板康徳 店長)
「お客さんは来ないですけど、消防団の方とかガソリンが必要とかコンビニも閉まっているのでトイレとか消防団とか消防署の人のために開けている」
大森市長は午後、現地を視察し、消防に当たる隊員らを激励しました。
(岡山市/大森雅夫 市長)
「これだけの態勢、そして雨ということで、できるだけ早い鎮圧が、そして鎮火ができればと思っています」
まだ火種がくすぶっている場所があるなどとして、鎮圧については、「28日の朝以降の判断になる」と話しました。
ウェザーニューズによりますと、岡山市ではこのあと、まとまった雨が降る予想です。
住民の生活にも影響
火事が長期化する中、生活にも影響が出ています。
午前8時ごろ岡山市南区の灘崎認定こども園にやってきた園児たち。山火事の影響で3月24日から休園となっている甲浦認定こども園の園児です。
岡山市では地元の保育施設や児童クラブ合わせて4つが休園となりましたが、27日から園児たちを別の施設で受け入れます。
27日、「灘崎認定こども園」では甲浦認定こども園から園児約50人を受け入れたということです。
(保護者は―)
「新しい場所でっていうのは不安もあるけど、同じ先生がみてくれるのが一番安心なのでこちらにお願いしました」
「久しぶりにお友達や先生に会えてすごいうれしそうでした。早く落ち着いてほしいですね。いつもの生活に戻れたらと思います」
(甲浦認定こども園/渡邊美由岐 園長)
「(子どもたちが)落ち着いて安心して過ごしていけるように、気持ちに寄り添いながら職員みんなで受け入れを務めていきたいなというふうには思っています」
(宮川周三リポート・26日)
「玉野市の住宅が並ぶエリアです。山火事の影響でこちらの郵便局は閉まっています」
避難指示エリアとなっている玉野市北方にある玉野鉾立郵便局は、26日午前から窓口業務を中止しています。再開の時期は決まっていません。
また、日本郵便によると山火事の影響で一部で配達の遅れが出る可能性があるということです。
また、火事の影響で児島湾大橋が25日夕方から通行止めとなるなど、焼損しているエリアに近い4つの県道で通行止めが続いています。