瀬戸内国際芸術祭の夏会期で初めて会場の一つとなる、香川県さぬき市。その盛り上がりを機に、市の魅力を国内外にもっと発信しようと観光プロモーション動画とオリジナルのデザインを新たに作りました。
さぬき市の津田の松原で30日、お披露目会が開かれました。
プロモーション動画は、豊かな自然や文化が訪れる人の「ココロとカラダを開放する」ことをコンセプトに、市内の観光資源を紹介。市のSNSに公開したり大阪・関西万博の自治体催事で放映したりする予定です。
市のオリジナルデザインは地元で活動する美術作家、千田豊実さんが手掛けました。江戸時代に活躍した地元出身の発明家・平賀源内と、津田の松原の松、お遍路さんなどをモチーフにしています。
このデザインをあしらったTシャツも制作し、イベントなどの際、市の職員やボランティアの人が着用します。
(記者リポート)
「かつてさぬき市の津田地区は遠洋漁業の拠点として栄えました。それにちなんでカラフルなミニ大漁旗づくりのワークショップが開かれています」
地元の観光関係者や小・中・高校生らが参加しました。色とりどりの旗に新しい市のデザインを描き、マジックで色を塗ったり、思い思いの模様や文字を描き入れたりしていました。
(さぬき市在住の短大生)
「背中の文字を香川県のうどんにして、(平賀源内の考案といわれる)土用の丑の日のうなぎを描きました。いろいろな方がこれ(芸術祭)をきっかけに訪れてくれたらいいなと思ってます」
(さぬき市の高校生)
「着ている服の模様と松の葉っぱを、伝統模様を調べてそれに似せて描きました。(芸術祭で)若い人が増えてくれたらいいと思います」
それぞれが作った旗をつなげ、大漁旗の前に飾り付けました。今後、観光客らの目に触れるよう公共施設などに掲げる予定です。
(デザインを手掛けた美術作家/千田豊実さん)
「故郷を離れてから帰ってきたときにすごく感激した地元の魅力、豊かさをデザインを通して伝えたくて。それは歴史、文化のある時間の流れだと思ってます」
瀬戸内国際芸術祭では8月1日からの夏会期で、さぬき市の志度地区と津田地区に作品が展示されます。
国内外からの観光客を「食」でおもてなししようと地元の婦人団体などが考案したメニューの試食会も30日に開かれました。
おむすび定食は地域で採れるアスパラガスやオクラなどの夏野菜をふんだんに使っています。
(試食した人は―)
「夏会期なので気温が心配なんですけど、歩いてこられるのでお客さんが。もうほんの少し塩味があったほうがいいかなと思ったが、全体的にはすごく健康的で、すごくおいしかったです」
「素材の味を生かしたものがすごく多くて、懐かしい味がしました。(観光客には)ご飯とかお茶とかあと、昔ながらの風景も残っているのでそこも感じてもらえたらなと思います」
(さぬき市/大山茂樹 市長)
「瀬戸芸が終わった後も多くの人がこのさぬき市に訪れていただけるような、そういう仕組みを作っていきたい」