新学期がスタートし、心配されるのが「ウイルス性胃腸炎」です。香川県では過去10年の平均と比べて患者の数が2倍以上になっています。注意点とは?
(松木梨菜リポート)
「こちらのクリニックでは3月よりは落ち着いたものの依然多いといいます」
高松市のへいわこどもクリニックでは8日も朝から、胃腸炎の症状が出ている多くの人が受診していました。こちらの赤ちゃんは――。
(診察)
母親「下痢みたいな便がずっと続いている状態です」
医師「1日何回ぐらい出てます?」
母親「3回とか出てます」
医師「離乳食はどうです?」
母親「食べます」
こちらの女の子は3日前に嘔吐し、6日から下痢が続いています。
(医師)
「どこかで胃腸炎をもらってきたんだと思います。吐くのが落ち着いててミルクが飲めてるので下痢はしばらく続くんですけど」
こちらのクリニックでは8日の午前中に受診した子どものうち、実に半数がウイルス性胃腸炎と診断されました。
(へいわこどもクリニック/島田栞 医師)
「この1カ月ぐらいで非常に多くなっていて、今年は特に多いなと感じています」
香川県では直近の1週間にウイルス性胃腸炎と診断された人の数は1医療機関当たり12.7人でした。一時期よりは落ち着いたものの、過去10年の平均5.4人と比べると2倍以上です。なぜ今、これほど多いのでしょうか。
(へいわこどもクリニック/島田栞 医師)
「ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス、いろんな種類の胃腸炎のウイルスが流行ってるので。このシーズンで2回、3回なる子もいるので」
少し前に感染したという家族は――。
(母親)
「自分の家族も1年で2回なったんで、今妊娠してるんでちょっと心配で。この子はあした入学式なのでこれから(学校で)うつっちゃったら怖いですね」
新学期が始まって集団生活が再開することで感染が広がることも心配されます。
(へいわこどもクリニック/島田栞 医師)
「症状は1週間ぐらいで治まることが多いんですけれども排泄物からウイルスは1カ月近く排泄されますので、学校のお手洗いとか感染が広がる可能性は十分あると思うので、基本的には手洗い予防が大事かなと思います」