岡山・香川では12月「インフルエンザ警報」が発令されるなどインフルエンザの流行が続いています。そんな中、せき止めなどの医薬品が足りていません。
連日、多くの子どもが受診する高松市の「へいわこどもクリニック」です。
(へいわこどもクリニック/中田耕次 医師)
「いろいろな病気が多いですね。一番多いのはインフルエンザですけどね。学校が始まってますので、これから1月中にかけてはやる可能性があります」
こうした中、2023年秋ごろから医薬品が足りなくなっているそうです。
(へいわこどもクリニック/中田耕次 医師)
「秋ぐらいからずっと続いてて慢性的になってますよね。改善の兆しがない。せき止めとか解熱剤の粉薬とか。対応に苦慮してますね」
(松木梨菜リポート)
「近くの薬局です。薬の棚を見てみると、抗生物質と書かれた箱には『入荷困難』と紙が貼られています」
こちらの薬局では特に、抗生物質とせき止めの薬が不足していると言います。薬の購入先である卸会社からは「この状況が改善するのに2年はかかる」と言われているそうです。
(受診した子どもの保護者)
「タミフルも少なくなってると聞いたので。そういう病気(インフル)にしか効かない薬は重要だと思うので、心配なところではありますね」
開業医らでつくる全国保険医団体連合会は、薬不足の発端は2020年以降、複数のジェネリック医薬品のメーカーで製造上の不正が発覚し、生産量が減っていることを挙げています。
香川県の保険医協会は2023年10月に、県内33の医療機関にアンケート調査を実施しました。その結果、88%の医療機関が「医薬品で入手困難なものがある」と回答しました。
また「特に入手が困難」な医薬品として、せき止めなど21種類が挙げられました。
保団連は「一部の医薬品は増産していると聞いていますが、この冬の需要に対応できるほど改善するかは不明」だとしています。
(へいわこどもクリニック/中田耕次 医師)
「幸いそれで重症化して大変なことになったのはないですけれども、症状の緩和という意味では、お薬は必要な場合が多いですから、非常に先行きが不安ですよね」