岡山県吉備中央町は、ふるさと納税の返礼品のコメを購入する際、代金とは別に生産者に出していた「支援金」をやめました。寄付に対する「返礼率」が国の基準を超えている可能性があると指摘を受けた対応です。
国はふるさと納税の返礼品の調達費用について、寄付金の3割以下とするよう定めています。
吉備中央町は2024年度、寄付額1万1000円に対して15kgのコメを返礼品として送っていました。
町はコメを生産者から購入する際、60kg当たり1万1000円の代金に加えて1万円の「支援金」を出していました。合わせると2万1000円となり、コメ15kgに換算すると5250円を払った計算になります。
支援金が調達費に含まれると考えた場合、返礼率は約48%で基準を上回ります。
岡山県は国からの助言を受け2025年2月、「返礼率の上限を超えている恐れがある」として町に見直しを求め、町は2025年度、生産者への「支援金」をやめました。町は2018年度から支援金を出していました。
2023年度は60kgにつき6500円でしたが、コメの価格高騰により2024年度は1万円に増額していました。
吉備中央町はKSBの取材に対して「支援金は農業施策の一つだと考えていた」などとコメントしています。