2025年3月に岡山市で発生した山火事についてです。焼けた区域の一部で土砂の流出や落石の危険があることが分かり、岡山県の伊原木知事は治山ダムを設置するなどして対策する考えを示しました。
20日の定例会見で伊原木知事が火事があった山の現地調査の結果を明らかにしました。
2025年3月に岡山市南区で発生した山火事では県内で過去最大規模の約565ヘクタールが焼けました。
その後、県などが焼けた区域にある56の渓流を調べたところ、1カ所で豪雨などがあった場合に土砂が流出し下流の住宅などに被害が出る恐れがあることが分かりました。
県は、緊急の対策として治山ダムを設置する必要があるとしていて、2025年秋以降に着手したい考えです。国の支援を受けるため協議をするということです。
梅雨に向けた応急対策としては、岡山市と協議しながら大型の土のうを置くことなどを検討しています。
また、石が多い18のエリアを調査した結果、斜面が急で住宅との距離が近い1カ所で落石対策が必要なことも分かりました。
県は、森林の復旧が必要な範囲は約290haとみていて、2025年度中に植栽や落石対策などを含む「復旧計画」を策定する方針です。
(岡山県/伊原木隆太 知事)
「大きな岩がむき出しになっているのが見えている。もたもたしないようにハッパをかけているところ」