岡山県が大学などと連携して開発したスマートグラスを使って桃の収穫までの日数がひと目で分かるシステムが、各都道府県の先進的取り組みの中から2025年度のデジタル部門での最優秀賞を受賞しました。
岡山県によりますと、最優秀賞を受賞したのは、センサーで桃を触ると硬さが測定できたり、専用のスマートグラスをかけると袋にかかったままの桃の収穫時期が表示されたりするシステムです。
桃の収穫時期は収穫に適した時期が2~3日しかないことなどから、新規就農者には見極めが難しく、収穫に最適な時期は数日間にわたって袋を開ける作業が発生するなど負担になっていました。
このシステムを使うと、従来と比べて熟れ具合の把握から収穫までの作業時間が25%短縮できるほか、熟れ過ぎなどで出荷できない割合が22.8%から7.9%に減ったということです。
全国知事会では都道府県同士が先進的な取り組みを提案・共有する場を設けていて、毎年そこに提案された政策のなかから最優秀政策などを選定しています。
2025年度は総合部門とデジタル部門合わせて25都道府県が参加していて、岡山県の今回のシステムはデジタル部門での最優秀賞となる「デジタル・ソリューション・アワード大賞」を受賞しました。
岡山県は「今後も全国に評価されるような取り組みをやっていくとともに、今回のシステムの普及にも取り組んでいきたい」としています。