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【特集】美袋駅の“100歳”を地域の人が祝う 「ここで遊んだ」「洋裁学校に通った」 心に残る駅での思い出 岡山・総社市

 岡山県総社市にあるJR伯備線「美袋(みなぎ)駅」の開業100年を記念して地元でイベントが開かれ、地域の人らが100歳を祝いました。

 5月1日、地元の義務教育学校昭和五つ星学園の生徒が集まり、美術部員が手掛けた記念の看板を設置しました。この学校の児童・生徒の半数ほどは電車通学です。

(看板を描いた美術部員)
「中学生になってから、よく美袋駅を使って、お世話になっているので、描きたいなと思いました」

 また、開業100年に合わせて100株の花をプランターに植えて、駅舎の周りを飾りました。

(美化委員会 委員長)
「美袋駅を前よりも美しくするためにやりました。長く続いているのでありがたい。今後も続いてほしい」

(企画した美袋駅前活性化委員会/井上克彦 副会長)
「看板つけたら、本当に美袋駅がパッと明るくなったような感じがしますし、古い駅に可愛らしい花がいっぱい並んで、とても華やかになってよかった」

(井上克彦 副会長)
「徒歩や自転車で通えるところに高校がないものですから、この地区の中学生が卒業したら高校へは全員電車通学なんです。毎日駅と鉄道を利用するので、この地域の人たちの思い出がこもっている」

 総社市北部にあるJR伯備線の「美袋駅」は1925年5月17日に開業。瓦ぶきの切妻屋根や板を重ねた外壁は大正時代から昭和初期によく見られた駅舎の様式で、今もほとんどの部分が当時の姿を保っています。

 岡山県の伯備線の駅舎では最も古く、国の登録有形文化財に指定されています。

 駅舎にはギャラリースペースが併設されていて、美袋駅をテーマに募集したフォトコンテストの写真や駅に関連する古い道具などが展示されています。

 5月3日には、駅周辺で100歳を祝うイベントが行われました。ステージでバンドが会場を盛り上げたほか、焼きそばやたこ焼きなどを販売するマルシェが開かれ、多くの人がゴールデンウィークのひと時を楽しみました。

 駅前では写生会が行われ、かつて映画やCMのロケ地としても使われた駅舎を、子どもたちがクレヨンや水彩絵の具で描きました。

(参加した子ども)
「もう100年ですごいなって思いました」
「楽しかった。瓦のところを気を付けて描きました」

 写生会で描かれた作品は駅に展示されるということです。

 イベントの合間に記念の看板などを見に来る地元の人もーー。

(地元の男性)
「(Q.駅はよく利用される?)広場だったから、ここで遊んでな。まぁ、結構、小さい時は叱られてね。(駅員の)職員室の中に入れられて立たされてたから。学校の罰と一緒ですわ。それ1回、2回じゃない。ガラス割ったとか、いろいろここで悪いことしとったからね。構内で遊ぶとか。駅員さんでも2人か3人、ちょっと怖いような人がおるんや。その人が『ちょっと来い』って。こういう駅舎が段々なくなってきてるからね。もうずっと残していってもらいたいね」

(倉敷市の女性)
「(Q.ベンチはそのまま?)ありましたね。これ。ここに座って待ってたなぁと思って」

 駅開業100年を祝うイベント帰りのこちらのご夫婦。倉敷市在住ですが、女性はここが地元で、かつては毎日この駅を使って通学していたそうです。

(倉敷市の女性)
「26歳の時に結婚したから、それまでこっちにいて、20歳頃かな、(ここから)洋裁学校に行ってたので。懐かしいです。振り返って思い出すということがあまりなかったんですけど、いい振り返りの場を与えてもらえたなと、きょうは。痛感しております」

 山間にたたずむ美袋駅。多くの人の心に残る思い出。

(地元の男性)
「それはもう、ここに着いたらね、何とも言えない哀愁がありますわな」

(イベント帰りの女性)
「懐かしい駅です……」

 地域ぐるみで100歳を祝いつつ、この先も美袋駅が今のまま残っていくことを願います。

(企画した美袋駅前活性化委員会/井上克彦 副会長)
「(イベントに)大勢来てくださって、非常に盛り上がっていて、美袋駅も多分喜んでくれていると思ってます。ちょうど100年なんですけど、中学生が看板に描いてくれているんですけど、もう100年、このままこの駅舎が何とか頑張ってもってくれたらいいなと思っています。その頃私はもうこの世にはいないんですけど、ずっと後の方が受け継いで大切にしてくれたらありがたいなと思っています」

KSB 報道
執筆:KSB報道
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