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最強最長寒波続く 市街地でも積雪…受験生や観光地を直撃

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強い、そして長い寒波は各地に記録的な大雪をもたらし、死者もでています。雪は京都や名古屋など大都市でも。(2月8日OA「サタデーステーション」)

■各地で記録的積雪に

報告・仁科健吾アナウンサー 「午後7時半すぎの草津町です。いまも細かい雪が降り続いています。町の温度計を見てみますと、マイナス7℃と表示されています」

大雪警報が出ている、群馬県・草津町。きょう、最深積雪が3年ぶりに1メートルを超え、今季最大の値となりました。

報告・仁科健吾アナウンサー 「時折、強い風も吹いています。このあたりはまだ除雪されていません。そして案内板の上にはこんもりと雪が積もっています。雪の質感は非常に細かくてサラサラしていて軽いです」

報告・山田直喜ディレクター 「午後6時半、岐阜県白川郷ですけど、まだ雪も降っていまして、風も強くなってきました」

岐阜県有数の観光地、白川郷も、今季最大の最深積雪277センチとなりました。

電光掲示板や道路標識、そして信号機の上など、ありとあらゆるものに雪の塊が乗っています。今季最強、そして最長の寒波がもたらしている「災害級の大雪」は、きょうも列島各地で猛威をふるっています。

今季最強寒波は、いまだ列島の上空に居座っていて、8日も各地で大雪となりました。観測史上最大の積雪となった福島県会津若松市。福島県は、その会津若松市など複数の市町村に、災害救助法を適用することを決めました。雪による適用は62年ぶりのことです。

■雪化粧した金閣寺に人殺到

雪は、普段あまり降らない地域でも。鹿児島県・阿久根市では、深々と雪が降り積もり、足跡を見ると、10センチほど積もっているように見えます。大分県日田市は、街一帯が銀世界に。

日田市の住民 「今年は今日が一番すごいと思います」

積雪1センチとなった名古屋市内は一面真っ白になり、名古屋城の金のしゃちほこにも雪が積もります。

京都市では8日朝、マイナス3.4℃と冷え込み、今季最低気温を記録。積雪も今季最大の8センチを観測し、道路に積もった雪も溶けきれない状況です。

報告・手塚慶二朗ディレクター 「午前9時、立命館大学前です。雪が強く降る中、試験を受ける学生が中に入っていきます」

雪が試験日と重なった受験生は、交通事情を懸念していました。

京都府内からきた受験生 「きょう雪が降ってたので(親が)送迎するのも無理ということで、車がスタッドレスじゃないから途中で動かなくなるだろう、ということでバスで来た」

京都府内からきた受験生 「電車とバスで来ました。雪で電車遅れるの怖かったので早めに出ました」

観光名所の嵐山でも、山全体が白くかすみ、渡月橋では横なぐりの雪を傘で防ぐようにして歩く人も見られました。周辺の飲食店街を歩いてみると。

報告・手塚慶二朗ディレクター 「こちらのお店、店の前に雪だるまを作っていますね」

店員 「ここまで朝とか積もったのは久しぶりですね。(Q雪の影響は?)ありますね。やっぱりちょっと(お客さんの入りは)厳しい」

市内を映した情報カメラを見てみると、午前9時頃は晴れ間もありましたが数分でホワイトアウト状態に。同じ頃、金閣寺にも雪が降り雪化粧。この珍しい景色を写真におさめようと、カメラを手に多くの人が訪れていました。

地元からきた家族 「金閣寺の雪景色を見に来ました。雪が降ったら絶対撮りに来る」

大阪在住のマレーシア人 「雪が本当にきれいだった」

金閣寺の外の道路では、入場を待つ人の長い列もできていました。

■全国でスリップ事故多発

京都市では車のスリップ事故や歩行者の転倒が相次ぎました。京都市消防局によると、午後3時段階で、雪関連の通報は51件。うち43人が搬送されたといいます。雪が原因とみられる事故は全国で相次ぎ、死亡事故も起きています。

7日午後10時半ごろ、山口県岩国市の国道で車数台が追突し、その事故処理にあたっていた警察官が、スリップして突っ込んできたトラックにはねられ、死亡しました。広島県呉市では、車が川に転落し、乗っていた男性が死亡しました。事故当時、路面が凍結していたということです。

除雪中とみられる事故も発生しています。富山県上市町では、午前4時ごろ、自宅の玄関先で、仰向けに倒れた男性が見つかり、その場で死亡が確認されました。近くには除雪用のスコップが放置されていました。

近隣住民 「きのうはあられというよりも、やっぱり雪でしたね。それが吹雪になったらほんとに見えないくらい。除雪するような状況じゃないね」

また、愛媛県鬼北町では、およそ100羽の地鶏を飼育しているビニールハウスが雪の重みで損壊するなど被害が続いています。

■除雪隊「トバスンジャー」に密着

今季最強寒波は、新幹線など公共交通機関にも大きな影響を与えました。東海道新幹線では一部速度を落として運転した影響で、上下線で遅延が発生しました。また空の便では、全日空で鳥取-羽田など44便、日本航空でも41便が欠航し、6700人余りに影響が出ました。

今季最大の積雪を観測するなか、8日も運航していた山形空港。

利用者 「朝まで心配で(情報を)見てたんですけど無事飛んでくれてよかったです」

利用者 「(出発地の)名古屋は雪がすごくて積もっていて心配していたが無事になんとか着くことができた」

こうした離発着する飛行機を支えているのは除雪隊です。

報告・朝倉有香ディレクター 「除雪車が次々と滑走路に向かっていきます」

山形空港の除雪隊「トバスンジャ―」。飛行機と積もった雪を“トバス”ため、幅45メートル・全長2キロの滑走路を13台で除雪していきます。

午前6時すぎ。一便目の飛行機が着陸するおよそ2時間前から、除雪作業を開始します。サタデーステーションは特別に、滑走路内の除雪作業に同行させてもらいました。

山形県山形空港事務所 矢萩友也技能長 「きょう一番ひどいな。きのうよりきょうの方がひどいは、ほんと」

時折、ホワイトアウトするほどの悪天候の中、最大時速およそ80キロで除雪を進めます。その理由は。

山形県山形空港事務所 矢萩友也技能長 「車がスリップしないようになってる溝なんですけども、ゆっくり行ってしまうと、詰まっちゃって氷のようになって、逆にすべっちゃうんで、スピードを出していくと、溝に雪が落ちずに上のほうをバッと(飛ぶ)」

雪が多いときには、この除雪を1日で最大8回繰り返すこともあるといいます。日本海側の大雪のピークは8日夜まで続き、さらに50センチ以上の雪が降るとみられるため引き続き警戒が必要です。

■寒波の影響は関東にも

そして今回の寒波は、関東に冷たい北寄りの風を強めました。最大瞬間風速15メートル以上の風が吹いたのは埼玉県内。飯能市のテーマパーク内には、霜もおりていました。体感温度も下がるなか、オープンしたのは屋外のスケートリンクです。

来場者 「寒波を感じますね、寒いですね」

冷え込みは9日朝も厳しい予想で、富山でマイナス2℃、山口でマイナス3℃など凍結の恐れがあります。

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