東日本大震災からまもなく14年です。被災地の復興を撮り続けたカナダ人アーテイストの展覧会が開かれています。
カナダ出身のミシェル・ウノーさんが2012年から宮城県や福島県などの被災地を撮影した写真や映像、被災者の証言などが展示されています。
震災から1年経った時、ウノーさんはボランティアとして東北の被災地を訪れ、その後12年間、復興の歩みを記録し続けました。
写真の多くは震災後の変化を捉えた風景で、ウノーさんは写真を見る人が実際にその場にいるような感覚になることを目指したといいます。
アーティスト ミシェル・ウノーさん 「2012年の写真には、何もなく物寂しい状態だった。主に復興前で、がれきが撤去されたばかりだったからだ。私は新たな風景の息吹や、緑がもたらす新鮮さを伝えたい」
ウノーさんは、大規模災害などでトラウマになる事象についての研究もしています。
「心にひどい傷を負わせるような風景の中で、人はどう生きていくのか」「復興に何が必要なのか、一人ひとりが考えるきっかけになれば」。こうした思いで被災地に向き合ってきました。
ミシェル・ウノーさん 「訪れたどの場所でも、どの景色の中でも、人々はただ悲しみに暮れているわけではない。思い出は悲しいものだが、人々はそれを受け止め、新しいもの、美しいものを築き上げている」
展覧会はウノーさんの記録の集大成で、都内のカナダ大使館で4月11日まで開かれます。