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岩手・大船渡の山火事 「一つでも温かいものを」炊き出しを発案 男性の経験と思い

社会

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 大規模な山火事が発生した岩手県大船渡市で、飲食店経営者たちによる炊き出しが行われました。その中心にいる男性には、ある経験と思いがありました。

 仕込み作業は午後1時から始まり、6種類の野菜やキノコが入ったスープが用意されました。

飲食店組合員 「お弁当だと入っている具材とかも限られちゃうのでスープでお野菜が取れれば」

 当日分の仕込みが終わると、持ち寄ったり寄付されたりして集まった食材で、翌日以降の献立をみんなで考えます。

炊き出しの発案者 武田秀規さん 「また火事だよってなってた。その時には自分の実家も裏が燃えていると」

 この炊き出しを発案した武田秀規さんです。

 先月25日に市内の別の場所で起きた山火事で、実家に火が燃え移りそうになったといいます。

武田秀規さん 「今度は赤崎が火が起きて、一晩明けたらとんでもないことになっている。我々飲食店でやれることはないかというので、声掛けして皆さんでやっている形です。一つでも温かいものも提供できたらいいのかな、ただそれだけです」

 午後4時半、鍋を車に積み込んで避難所へ。到着すると250人分の配膳が始まります。

 温かいスープを受け取った人からは自然と笑顔がこぼれていました。

避難者 「おいしいです。ありがたいです」

武田秀規さん 「喜んでもらえれば。こういうことでしかできないので、我々は。動けるんだったら動きたい、ただそれだけなんで」

 厳しい避難生活が続くなかで地元の支え合いの輪が、温かさを届けていました。

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