日本三名瀑として知られる「華厳の滝」の水量が激減しています。ゴールデンウィークが迫るなか、「人気観光地の異変」を取材しました。
■なぜ?華厳の滝“水量激減”
日本三名瀑の一つである華厳の滝。人気観光地の栃木県の奥日光は16日もにぎわいを見せていました。
フランスから来た人 「日本で最も大きい滝の一つだと聞いています。フランスの滝はここまで大きくありません」
オランダから来た人 「ファンタスティック!マーバラス」
約100メートルを流れ落ちる姿は海外からも高い人気を誇りますが、こんな声が聞こえてきました。
観光客 「こんなもんじゃなかった。もっと量が多かった。全然、駄目。チョロチョロじゃん」
数年前に華厳の滝を訪れたという2人は…。
茨城から来た人 「(Q.4、5年ぶりに来てみてどう?)迫力がもう全然ないので」 「私の知っている華厳の滝ではない」
実際に比べてみると、かつては轟音(ごうおん)を立てて豪快に流れていた滝が16日は細く枝分かれし、明らかに水の量が減っているのが分かります。華厳の滝に今、何が起きているのでしょうか。
栃木県日光土木事務所 佐々木専保全部長 「華厳の滝の水量が少ないのは中禅寺湖の水位が低い。中禅寺湖の水位は例年より約90センチ低い状況。直近10年間では一番低い水位。昨年の秋、冬において雪や雨が少なかったのが一番大きい」
華厳の滝の水源となっている中禅寺湖の水位低下が原因です。
栃木県日光土木事務所 佐々木専保全部長 「華厳の滝の水は平日の昼間は0.1トン、夜間は止まっています。休日の昼間は0.2トンで夜間は止めている。華厳の滝と中禅寺湖の間に中禅寺ダムがあることによって、少ない量だが滝に水を流す取り組みを行っている」
今は中禅寺湖と華厳の滝の間にあるダムで滝に流れる水量を調節しているといいます。
■渇水の中禅寺湖 漁にも打撃
水が激減しているという中禅寺湖へ向かうと…。
レークオカジン 岡本浩和代表 「通常この辺まで水がある。夏場とか、春先でも少なくともこの辺までは(水が)ある。大渇水って感じ」
案内してもらった場所は船着き場で、20日から船での釣りが解禁されます。
しかし、16日は水位の低下によって桟橋が完全にむき出しになってしまっていました。
レークオカジン 岡本浩和代表 「(船を)出しづらい。普通はここから船を出すんですが、ここまで水があるから。出せないから仮設の台を作って急きょ、そこから出す」
水位低下によって通常の船着き場が使用できず、今月に入って臨時の台を急ピッチで設置したといいます。
レークオカジン 岡本浩和代表 「(Q.何キロ?)20キロ以上あるかな」
材料を運ぶのも当然重労働ですが、それよりも痛いのは、やはり…。
レークオカジン 岡本浩和代表 「(Q.費用もかかった?)費用かかります。材木をいっぱい買った。大体50万円くらいかかった」
まもなく行楽シーズン本番を迎える中禅寺湖で、さらに取材を進めると…。
渇水の影響で島部分に渡れるようになってしまっています。
陸続きになっている場所は上野島。中禅寺湖の南側にある無人島です。普段は船でしか行くことができない場所です。
この場所には水位の低下によって歩いて島へと渡ることのできる“幻の道”が現れています。平年との違いがあるものの、まもなく迎えるゴールデンウィークでも奥日光は多くの観光客が予想されます。
栃木県日光土木事務所 佐々木専保全部長 「華厳の滝や中禅寺湖は日光の重要な観光資源でありますので、湖面の利用に配慮しながら滝の水量を確保できるよう、中禅寺ダムで水量の調節を行っております」