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「体が勝手に」立ち向かった運転手は “賢いクマ”驚きの器用さ カギは手のひらの動き

社会

 なぜ建物が林立する街の中心部までクマは姿を見せるようになったのでしょうか。そこには街中での活動も可能にする驚きの器用さがありました。

■緊迫!市街地をヒグマ疾走

 8日もクマが目撃されました。北海道紋別市の市街地で午前1時ごろにい撮影された映像では、颯爽(さっそう)と走るヒグマの姿を捉えています。

クマを撮影した人 「自分の家に帰らないといけないので、ずーっと1キロ以上、時速30キロぐらいは出ていると思う」

 近くには小学校もあり、周辺では市の職員が現地調査を行っていますが、痕跡は見つかっていません。

クマを捜索する紋別市職員 「(Q.この辺はクマが出る?)いや、出ないです。出ないのでびっくりしている」

■福島 警備員に覆いかぶさる

 これまでには考えられないような場所でクマの目撃が続いています。

 福島市の市街地で4人を襲って姿を消したクマも、いまだ捕獲には至っていません。

 男性を追い掛け回して引き倒す現場を別の角度から捉えた映像を新たに入手しました。

 捉えたのは門の外側から。画面左側からクマが一直線に走ってきました。男性の後をクマが追い掛けます。そして、男性が襲われたのと同じタイミングでした。軽自動車が現れ、工場の敷地内へ。

 クマは離れました。まさに間一髪。この20代男性は軽傷でしたが、少しでも遅れていたらと思うとゾッとします。

 車を運転していた男性に話を聞くことができました。

クマを追った車の運転手 「そこに行ったらクマがちょうど襲い掛かっているところだった。これはやばいと思って。何も考えなかった。体が勝手に動いた」

 車の運転手はこの会社の関係者ではなく、偶然に通り掛かり、男性を助けるためにクマに向かっていったといいます。

 男性を襲ったクマはガラスを突き破り、建物から飛び出すと敷地の奥へと入っていきました。

 この工場ではもう1人、60代の従業員がけがをし、線路を越えたところで80代の女性が襲われました。

 そして、クマは別の工場へ。さらに警備員を襲いました。その瞬間を目撃し、通報した女性は…。

通報した人 「ちょうどあの門の手前、(警備員が)倒れた状態でクマが覆いかぶさっていて、駆け寄ったら顔から血が、血だらけで」

 警備員の60代男性は顔面骨折等の重傷でした。

 次々と4人を襲い、その後、工場の建物内に居座ったクマですが、市の会見ではそのクマの“異様な行動”が語られています。

福島市の担当者 「蛇口に前脚を当てながらクマが水を飲んでいたのを確認」

 横一列に並んだ蛇口に前脚を当てて水を飲むクマの姿を現場確認を行っていた市の職員が目撃したというのです。

 さらに2日間居座ったのち、クマは窓から抜け出した時…。

福島市の担当者 「鍵を下ろして引き戸なので、クマが自ら窓を開けた、スライドドアを開けたと捉えている」

■“賢いクマ”驚きの器用さ

 水道の蛇口をひねり、窓の鍵を開けてスライド…。そんなことができるのは、このクマだけなのでしょうか。

岩手大学農学部 山内貴義准教授 「ツキノワグマ自体は意外と手先は器用」

 先月、盛岡市で撮影されたツキノワグマの映像。箱わなの奥には子グマもいます。

 すると、前脚で檻(おり)の格子をしっかりとつかんでいるのが分かります。

 青森市の農園では、さらに器用な動きを見せるクマの姿も…。

 両前脚で触っているのはクリです。トゲのあるイガに包まれた状態のクリから中の実だけを取り出して食べています。

 こうした行動を可能にしているのが、どのクマも持つ手のひらの「しなやかさ」だといいます。

岩手大学農学部 山内貴義准教授 「小さい枝をつかむ。手を掛けながら上ったり下りたりする」

 クマは手のひらが非常に柔らかく、枝などをグリップするのに優れています。この前脚の柔らかさは北海道に生息するヒグマも同じです。

 知床横断道路では通り掛かる車を待ち構え、サイドミラーをつかんで引っ張るような様子も撮影されていました。

 ただ、福島市のクマが意図して蛇口をひねったり鍵を開けたりというのは考えにくいといいます。

岩手大学農学部 山内貴義准教授 「鼻が非常に良い動物。『水の場所』は完全に認識していたか。ただ、水道の蛇口は閉まっている。『水を飲みたい』といじくっていたか。トライ・アンド・エラー(試行錯誤)を繰り返して偶然、開いた。それくらい器用に手先は動かすことができる」

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