住宅に有料で客を泊める「民泊」が6月に解禁されます。岡山県倉敷市は、この民泊を倉敷美観地区で営業することを禁止する条例案を提出しました。民泊の規制に踏み切るのは岡山県では初めてです。
倉敷市が民泊営業を禁止しようとしているのは21ヘクタールの倉敷美観地区全域。2016年には384万5000人が訪れた岡山県内最大の観光地です。 美観地区には観光や宿泊の施設だけではなく一般の住宅も多く存在します。この住民への配慮が市が規制に踏み切る背景にあるんです。 倉敷市は19日規制を明文化した条例案を市議会に提出しました。
(倉敷市保健所 生活衛生課/土倉義史 課長) 「住民の方の生活環境の悪化が懸念されますので、今回条例を提出させていただいたということになります」
想定される生活環境の悪化は騒音やごみの増加など。市には地元住民などから「民泊を規制してほしい」といった要望も届いているそうです。 国が示した指針では1年を通しての禁止は「法の目的を逸脱するもので適切ではない」とされていますが…
(倉敷市保健所 生活衛生課/土倉義史 課長) 「一部だけの曜日だけの規制では、生活環境の悪化ということを防止するという目的が不十分ではなかろうかと」
民泊の禁止について人々の意見は様々です。
(県外からの観光客はー) 「朝から夜までいろんな時間の倉敷を楽しめたりするし、規制しない方が観光とか楽しめると思います」
(地元住民はー) 「僕ら観光地に住んでる者としてはできるだけ静かな雰囲気で楽しんでもらえたらと思うから、旅館とかみると十分あれでやっていけるからね、民泊を呼び込まないとお客さんに迷惑がかかるとかそういう状況じゃないから」
(美観地区で宿泊業を営む倉敷国際ホテル/藤井徹海 総支配人) 「美観地区のエリアの周りにそういう施設ができることで、国内外の方のお泊りをいただく環境が増えるということはいいんだろうと思うんですね」
条例案は今後委員会で審議され市議会で承認されれば6月の民泊新法の施行と同時に規制が始まります。