全国で初めての取り組みです。香川県では、これまで水道事業は各市町が運営していましたが、今月から運営を一元化しました。効率化で料金値上げの抑制が期待されます。
香川県では、岡山県玉野市から水を受けている直島町を除く、県内16市町の水道事業の運営を今月から一元化しました。県全域の水道事業の一元化は全国で初めてです。
運営を行うのは県と16市町で作る「香川県広域水道企業団」です。 一元化によって人口減少に伴う料金収入の減少や、老朽化が進む水道管の更新など様々な課題に一体的に取り組み料金の値上げを抑えます。
(香川県広域水道企業団/和田光弘 事務局長) 「それぞれの市町で、これまでと同じような形で(施設の更新などを)してきたのでは非常に事業費もかかって、それが結果的に水道料金に跳ね返ってくることになる。それをある程度集約化することによって水道料金への反映を避けることができる」
県内の水道料金は、現在各市町によって差があります。標準的な家庭の使用量にあたるひと月20立方メートルで、最も安い丸亀市と宇多津町では2600円、最も高い小豆島町では4194円です。これを2028年度に月額およそ2900円に統一する予定です。
(香川県広域水道企業団/和田光弘 事務局長) 「(従来の体制では将来的に)2600円のところが2900円になる以上に、大幅な料金水準(の上昇)になります。(一元化で)上昇水準を抑制することができる」
今後は、浄水場を統廃合し、現在の71カ所から38カ所まで減らすほか、渇水の時に自治体間で水を融通できるよう、連絡送水管の整備を進めるなどします。
(記者) 「香川県は、面積が狭いことやほとんどの自治体が香川用水を水源にしていたことから、一元化の実現につながりました。実際にどの程度効果があるのか今後に注目です」