6月18日に発生した大阪北部地震では、大阪府高槻市や茨木市で最大震度6弱を観測しました。22日、佐田アナウンサーの出身地でもある被災地を取材してきました。この地震から私たちが学ぶべきことを考えます。
まずお邪魔したのは、香川県出身で高槻市に住む女性のお宅です。こちらの女性は、災害が起きても自宅で数日しのげるよう以前から備えをしていました。
(高槻市在住の女性はー) 「東日本大震災の時に東京に住んでいまして、たまたま当日は大阪に来ていたんですよね。引越しもほぼ済ませて。すごく身近な人だとかが被災をされていたっていうのは、ものすごくショックで、それを機に災害の意識っていうのがものすごく強くなりましたね」
防災バッグには水道が止まった時に代用できるペット用のトイレシートや、ウエットティッシュなどの衛生用品。棚をこじ開けたりするのに使う工具など、東日本大震災の被災者から必要だったと聞いたものを中心に入れています。
また、カセットコンロやランタン、食料も十分に蓄えていました。
「(Q.備えをしていたことで気持ちに変化はありましたか?)やっぱりうちの中で2、3日これでしのげるっていう精神的な安心感は、大きかったですね」
地震後、コンビニやスーパーでは、お弁当や食料が手に入りにくい状態になったといいます。
(高槻市在住の女性はー) 「この1つ1つね、食べ物が減っていくのにすごく怖かったので。(Q.これだけあっても?)あっても。目の前から物が消えていくっていうのが、3日目くらいになるとすごく怖いんですよ。冷蔵庫の中が空っぽになっていくのが」
また、食器の収納にも工夫がありました。
(高槻市在住の女性はー) 「腰よりできるだけ低い位置にしまうようにはしていて、あとは下敷きをできるだけ、ゴム製のすべりにくいものに する」 (佐田志歩) 「あっ、確かにこれだとちょっと止まってくれるような」
これにより、震度6弱を観測したにも関わらず、食器が1つも割れませんでした。少しの工夫でできる家の中の耐震を、みなさんも見直してみてはいかがでしょうか。
(佐田志歩リポート) 「震度6弱を観測した、茨木市にやってきました。落ちた屋根瓦の数から揺れの大きさがよくわかります」
築110年だというこちらのお宅では、屋根瓦が多く剥がれ落ちました。
(茨木市/田畑 俊さん(75)) 「耐震工事は5年前にやりました。だから(家の)中は構造上問題なかったんですが、屋根は第二段階で考えていましたので」
落下した屋根瓦が人に当たると、致命傷になりかねません。屋根瓦の耐震も大切だと感じました。
最後に向かったのは、茨木市の佐田アナウンサーの祖父母の家です。スマートフォンを持っていない祖父母に、災害用伝言ダイヤルの使い方を伝えるためです。
今回の地震でも、電話が繋がらず、2人の安否を確認するのに、2時間ほどかかりました。 高齢化が進む中、高齢者の防災をサポートする取り組みが、ますます必要とされているのではないでしょうか。