5日未明から降り始めた記録的な大雨で岡山県内に被害が出ています。 気象台は、6日午後7時40分に北部全域(新見地域、真庭地域、津山地域、勝英地域)と、岡山地域、井笠地域、高梁地域に「大雨特別警報」を発表しました。「これまでに経験したことのないような大雨となっている」として最大級の警戒を呼びかけています。
岡山県では5日未明から雨が降り始め、48時間の降水量が新見市で269.0ミリ、真庭市で242.0ミリ、笠岡市で191.0ミリを観測、いずれも観測史上最大となりました。
新見市豊永赤馬では室廣明さん(69)が6日朝から犬の散歩に出たきり行方不明になっています。散歩をしていたのは、新見市の満奇洞近くで近くの川は増水していました。 警察と消防が26人体制で探しましたが見つからず、6日の捜索を打ち切りました。
高梁市中井西方では住宅の裏の斜面の一部が剥がれ落ち、敷地に土砂が入り込みました。
(住民は―) 「音もなんもしなかったです。何の気なしに窓をあけたんです。雨がだいぶ降ってるのかなと思って そしたらこんな事になってたんで」
(記者) 「雨の止む気配はなく、不安な一夜を過ごした住民たちは、いまだに家に帰ることができません」
岡山市北区建部町の建部小学校には、最大で13世帯29人が避難しました。
(避難者は―) 「家の横が川なんでそれが増水したら危ないんで、一応、念のためっていうので避難してきました」 「早く早くって言ってたのに 親はのんびりやってて僕はぶるぶる震えていて怖かったです」 「避難するんやったら準備しなきゃいけないんで、準備してたらのんびりしてるように感じたんやな」
岡山県では、午後3時現在で住宅の一部破損が倉敷市で1棟、床上浸水が岡山県鏡野町で1棟、床下浸水が津山市などで21棟確認されています。
また、早島町の1世帯4人に緊急の避難指示が出ているほか、7市4町、少なくとも8900世帯以上に避難勧告が発令されています。
(記者) 「岡山駅では、問い合わせや払い戻しのために大勢の人が並んでいます」
JRは山陽本線と瀬戸大橋線、赤穂線の一部区間を除いて運転を見合わせています。山陽新幹線の岡山・新大阪間の運転見合わせは、解除されましたが、遅れが出る見込みです。
高速道路は山陽道備前ICと広島ICの間などが上下とも大雨のため、通行止めになっています。
6日の大雨の影響で459の公立学校で臨時休校になったり、途中で授業を打ち切ったりしました。